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後にしようと思うと結局やらない。



メアリーとレミジオも一緒にセレナの後を追う。

セレナは何処に行くのか、どうしたのかと声をかけるも答えてくれない。

明らかに様子がおかしい。


セレナが屋上へと向かおうとしてるのに気付き、メアリーに先生を呼ぶようにお願いをして、レミジオと共にセレナが屋上へ行くのを止める。


「セレナ、本当にどうしちゃったの!」


「とりあえず一旦止まるんだ、セレナ!」


二人がかりで止めようと腕と体を押さえるが、どこにそんな力があったのか少しずつ階段を上り、とうとう屋上なドアまでついてしまった。


セレナがドアを開け、屋上の端へと向かおうとした時にメアリーとシャマリオ先生、それに見覚えはないが背の高い筋肉質の男の子が屋上にやってきてくれた。


「アマデオ!頼む。」


レミジオは男の子と顔見知りだったようで、セレナの対応を譲り、アマデオと呼ばれた男の子はセレナを後ろから抱えあげて動きを止めてくれた。


「はぁ、間に合って良かったよ。」


「シャマリオ先生、セレナは……」


心の声が聞こえるシャマリオ先生なら、今のセレナに何が起こってるのかわかるのではないか。


「とりあえず、保健室に連れて行こう。アマデオ君、頼めるかな。」


「わかりました。」


アマデオはセレナを抱え直して、保健室へと向かってくれた。セレナも抵抗することなく、アマデオに抱えられるままになっていた。


メアリーもアマデオに付き添い、レミジオもついて行こうとした所で、シャマリオ先生がレミジオを引き留めた。


「レミジオ君、いや、殿下。この状況の説明はしていただけないのですか?」


レミジオは一瞬躊躇い顔が曇るが、すぐいつもの爽やかフェイスになった。


「先生が何を仰ってるかわかりませんが、僕の婚約者がご迷惑をおかけしました。」


そういうとレミジオも屋上から立ち去る。

シャマリオ先生は何が聞こえたのだろう。


「セレナからはすごく負の気持ちが伝わってきたよ、殿下とアマデオ君は何か知ってるみたいだったけど、詳しくは聞こえなかったよ。」


「アマデオって隣のクラスの人ですよね、レミジオと知り合いなんですか?」


「アマデオ君は殿下の護衛みたいな人なんだと思うよ。学校側には特には通知はないけれど。」


あぁ、なるほど。学校側に言ってないから同じクラスにはなれなかったと言うことなのか。


「でも、メアリーは先生を呼びに言ったのにどうしてアマデオも一緒に来たんですか?たまたま?」


「うん、たまたまだよ。まぁ殿下の様子を見てて、偶然を装ってついてきたんだと思うけど。」


「そっか、確かに護衛として見てたら助けますかね。」


それならもっと早く来てほしかったのが本音だけど。


「それで、セレナは保健室で休めば戻るんですか?」


「どうかな、もしかしたら悪魔憑きな気がするんだよね。僕も出会ったことがないから自信はないけど。」


「悪魔……って先生は人を殺したりしないって言ってましたよね?」


「殺したりはしないよ、でも心に干渉はしてくる。」


ちょっと意味がわからないが、それ以上は教えてくれないようで、保健室へと行ってしまった。

そういえば前に調べようと思ってたのにバタバタして調べれてなかったな。


私もみんなの後を追い保健室へと向かった。

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