落とし物にはご注意を。
「いやー、ジュリアどんまい。来てそうそうに災難だったね。」
昼休みになり、ジュリオがやってきた。言葉と裏腹に顔はニヤニヤしている。その顔にイラついて殴ってやろうかと思っていたら、代わりにメアリーがジュリオのお腹にパンチを入れてくれた。
「ほんっとに災難じゃすまないわよ。これでしばらく過ごさないと行けないのよ!第一、落ちてるってジュリアは何も落としてないわ。」
「けほ……そうだね、ジュリアが落としてるのは頭のネジかな……」
「ジュリオはメアリーに殴られただけじゃ足りないの?」
「ちょっ、冗談だってば。俺も言葉の意味は本当に知らないしね。」
「あ、あのっ……多分落としてるじゃなくて、堕ちてるじゃないのかな……堕天使とかで使われるような……」
ニーナが会話に入ってきた。え、私は堕天使?それでも意味もわからないけど。
「君は文化調べてたんだっけ?」
ジュリオの言葉にニーナは頷き話を続けてくれた。
「そ、そう。詳しくは私もわからないけど、この国では人の気?とかを見る人がいてて、その人の言うことは政治的にと影響を与えるくらいらしいの。で、堕ちてるっていうのは多分……結構な危ない人って表現だったと思う……」
「結構危ない人って……」
占いや宗教は別に理解出来るが、その考えを押し付けられるのは辛いものがある。
「あなた、ジュリアを危ない人扱いするの?」
「や……そうじゃなくて……ごめんなさい……」
ニーナは走って教室を出ていってしまった。
「あーあ、メアリーが苛めるから彼女怖がっちゃたじゃない。」
「そんなつもりはなかったんだけど……」
「まぁ、こうやって避けられてるのは危ない人と思われてるんだと理解は出来たよ。」
他のクラスメイトは割りとペアの人と上手く喋ったりもしてるが、私の周りだけあからさまに少し空間が空いてる。
郷に入っては郷に従えとも言うので、無理してこちらに来ずとも別に学園に戻ってもいいんだけどなと思い、二人と別れてショタ先生に相談しに行くことにした。
「しょ……シャマリオ先生ー、ちょっとご相談がありまして。」
「帰られたら先生の評価にキズがつくから無理だよー。」
「先生は評価を気にするほど高くないから大丈夫ですよ。」
「ひどいなぁ、でも大丈夫だよ。」
「いや何も大丈夫じゃないから来たんですけど。」
「だからヒミコさんを呼んでるから説明して貰おう。」
ショタ先生が指差す方を見ると、ヒミコが私を睨みながら立っていた。
「あのー、本当にそんな睨まれる覚えは……」
「やはり、あなた堕ちてますね。最初は深くて見えませんが、二人の女性の影あります。」
「……」
「一人はお姉さんですね、災いが強い。存在もよくわかりません。」
リタ姉様の事件は勿論、一部しか知らない。調べようと思えば調べれるが他国の話だ。
存在は私が転生してるから?だから災いが起こってる?
「私はあなたに近づきたくありませんが、このまま居るのであれば、せめて清めに行って頂きたいです。」
では、失礼しました。と一方的に意見を言って出ていってしまった。
「清めね……放課後に行っとこうか。」
ショタ先生も何か納得したようで、放課後またおいでと教室に追い返されてしまった。




