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どの世界もメジャーは同じ。



ジュリオが出ていってしまったドアを見つめて考える。


自殺とはどういうことだろうか。

警察は不運な出来事だと言っていた。


これ以上捜査はしないと言った言葉に汲み取れた。

現に何も解決していない。


何か真実への糸口が見えてくるかと思ったが、謎が深まるばかりだ。


ため息をつき、教室へと私は戻ることにした。



「じゅ、ジュリア!何があったの?」


教室に入るなり、セレナ様が驚いた様子で私に駆け寄ってきた。メアリーもその様子をみて近づいてくる。


そういえば、自分がひどい格好なのを忘れてた。


「ジュリオに襲われたのね!今すぐ職員室、いえ警察に……」


「メアリー、ちょっと待ってこれはちょっと転けて……」


「転けて服がそんなことになるわけないでしょ!」


ごもっとも。得意の転けたは通用しなかった。ジュリオには申し訳ないが、こうやって冤罪が生まれるのかもしれない。


ヒートアップしてしまった二人に説明するのを諦めていると、ジュリオが慌てて入ってきた。


「落ち着けって、俺が襲ったのに上着渡すとかおかしいだろ。」


それに俺の方が襲われそうになったって。とボソッと呟く。

心外だな、私は襲おうとなんかしてないよ。脅そうとしただけさ。


「慌てるところがなお怪しいわ。襲っときながら最後に優しく丸め込もうとしたのかもしれないしね。」


「まぁ、そんなことが……」


メアリー、セレナ様が信じちゃうから止めてあげて。


その後、ジュリオと私の説得で何とか私が派手に転けてしまった際にたまたま服が木の枝に引っ掛かり、連れていっていたジュリオが服を貸してくれたということでまとまってくれた。




それからまた平和な日々が戻ってきた。


秋になり、学園祭が行われるということで、クラス劇の配役を決めていた。


ロミオとジュリエットのような話で、この世界ではメジャーなお話らしい。


「では、推薦方式でメインの配役は決めようと思う。紙に書いて箱に入れにきてくれ。」


レミジオが説明するとみんなそれぞれ悩みながらも書いて箱に入れに行っていく。


やっぱりここは主役はレミジオでヒロインはセレナ様よね。


私もサラサラと書いて箱に入れる。

全員入れたところでセレナ様が開票し、結果を黒板に書いていく。


『主役:レミジオ 19票 ヒロイン:メアリー 15票 セレナ 4票』


「マジか……」


確かにメアリーは可愛いけど、ヒロインも金髪でイメージ通りだけども。

本来メアリーは中等部にはいなかったのだから、これをきっかけにレミジオとの仲が進むとかあるんじゃないの。


「良かったね、ジュリアに1票入ってるよ。」


「どうせジュリオが入れたんでしょ。」


「じゃあ、僭越ながら主役は僕が、ヒロイン役はメアリーにやって貰うと言うことで。他の配役は自主性だから名前を書きにきて、誰かと被ったら相談して決めてくれ。」


まずい、配役が決定してしまった。


私は黒板に書きにいく人たちに紛れてセレナ様に話しかけた。


「セレナ様、本当にいいんですか?ヒロイン役じゃなくて。」


「良いもなにも投票で決まったことじゃない。」


「でも……」


「あら、私は婚約者が別の女性とラブシーンをしても平気よ。だって演劇の中でだけじゃない。」


セレナ様はそう言うと黒板に自分のやりたい配役を書きに行った。

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