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くじ運は大事よね。



あれから半年の時が過ぎてしまった。

時間があると余裕ぶってたせいだけではない、ジュリオに声をかけようとしても上手くかわされるのだ。


セレナ様はメアリーとの仲は変わらないが、レミジオがメアリーにアプローチしてたり、逆にメアリーがレミジオに話しかけている様子もみられない。


忘れかけた頃にエリーザとソフィアはやってくるが、クラスが違うと思ったより会わずにすんで、以前のような攻撃的なことはなかった。



「明後日からの林間学校だが、自分で持てる荷物しか持ってこないように、服も書いてあるようにドレスなんかいらないからなー。」


先生の言葉にみんなざわつく。私からしたらキャンプみたいなものかと言ったイメージだが、令嬢達からしたら未知なることだろう。


「上級生から聞いたのですけど、荷物持ちのお付きをつけてもダメみたいよ。」


「えぇ、私馬車で行こうと思ってたのだけど。」


と、感覚が違う。


「女の子には大変なイベントだよねー。俺とかは騎士団の体験入団とか行かされたことあったからそれに比べたら平気だけどね。」


「まぁジュリオに騎士団は向いてないね。」


「そうそう、縛られるのがダメなんだよねー。もっと自由に生きたいんだよ、女の子しかり。」


こいつはもうダメだ。これは天性な物で修正しようがない。


ざわつくみんなを無視して先生は話を続ける。

毎年同じようなリアクションなのだろう。


「現地まで行くまでは男女5人でペアを組んで貰うから、席の端からクジを引きに来てくれ。」


みんな祈りながらクジを引いていく。確かに組み合わせは重要だ。

予定調和してくれるならセレナ様とメアリーと組めそうな気もするけど。


私の順番になり、クジを引くと黒い星のマークが書いてあった。セレナ様とメアリーが私によってきてくれる。


「ジュリアは何でした?私はハートでしたわ。」


「残念です。私は黒の星でした……」


「私もハートでした……」


「ラッキー、俺もハート。」


私だけ違うよ。何ならジュリオ交換してくれ。


「ジュリオ、あなたジュリアと交換しなさい。」


「いやいや、それだとクジの意味ないでしょう。ねぇ、先生。」


鬼気迫るメアリーにたじろぎながらもジュリオは先生に助けを求める。

他の子達もやはり仲の良い同士で組みたいようで、先生を見つめる。


「毎年あるんだが……交換は禁止だからなー。」


メアリーもガックシと言いながらジュリオを叩いた。

何それ可愛い。


あぁ、残念だが、他のメンバーを探さないとと周りを見渡していると、白髪の男の子に声をかけられた。


「黒い星の人?こっちでもう4人集まってるよ。」


この子はアルベルト、よく中庭で絵を書いてる時にメアリーと出会うはずの子だ。

5年前に書いた小説のメモに書いていた。


アルベルトに着いていくと、レミジオと女の子と男の子が1人ずつ集まっていた。

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