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内通者Ⅴ

久嗣の腹部に刺さっている刀を抜くとゆっくりその傷口が塞ぎ始めた。

「うそっ!?久嗣の傷が治りはじめてる!?」

「いやいや滑稽だ!従者と主人の素晴らしい愛じゃないか」

軍服を着ている男が拍手をしながら笑う。

「私のせいで久嗣様が、、、」

「いい加減にしなさい!沙耶音!久嗣を裏切って今度は落ち込んでこれはあんたの自業自得でしょっ!立ちなさい!!」

リリスが沙耶音の頬を叩きうなだれる沙耶音の腕を掴み無理やり立たせる。

「私のせい私のせい私のせい」

「あんたねぇっ!」

「その辺にしましょう、リリス様。こんなこと久嗣様は望んではいないはずです」

千夜姫は立ち上がり、リリスの手を掴んで止める。

「うぐ、、い、いてぇっ!」

意識を失っていた久嗣が叫ぶ。

「久嗣!」

「ひさ、つ、ぐ、、様?」

「あれ、俺生きてる。てっきり死んだと思ったんだがな、なんでだ?」

刺された腹部をリリスは見るが傷口は完全に塞がれ、傷跡も残っていなかった。

「久嗣様!」

「沙耶音、今回のことは何も聞かないし俺は何も知らない」

「久嗣!あんた正気!?その女はあんたを殺そうとしたのよ!」

「ああ、わかってる。でもそれは俺が沙耶音の苦しみに気づけなかったことに原因がある。だからこれは、俺の自業自得だ」

久嗣が笑いながら自身の腹部を叩く。

「はぁ、ホントあんたって馬鹿よね」

呆れながらリリスは溜息をついた。

「なぜ生きている!!確かに死んだはずだ!」

「少し黙れよ」

軍服の男を久嗣が蹴り飛ばすと男は壁へ叩きつけられ気絶した。

「久嗣様、、私は、、、」

「さて、何も掴めなかったし帰るぞお前ら」

久嗣達が出口へと歩き出すが、沙耶音は足を止め動かない。

「私にそこへ戻る資格はありません」

「ほんと相変わらずめんどくさいわね、あんた」

リリスが沙耶音の方へ向かおうとするが久嗣はそれを制止した。

「沙耶音、お前は俺の家族を死に追いやった。それが本当だと言うのなら俺はお前を許すことは決してできない」

「はい、覚悟は既に決めております」

小刀を取り出し自身の首筋へと推し当てようとしているが久嗣はそれを止めた。

「お前が本当に償いたいというのなら死ぬまで俺の従者として生き続けろ。それだけがお前に許された唯一の償いだ。勝手に死ぬことも俺の前から消えることも絶対に許さない」

「そんなの償いにはなるわけないです、、、」

「それはお前が決めることじゃない。俺が決めることだ。それにお前は昔俺に言ったはずだ。命を変えても俺を守りきると。ならお前は俺のために生きろ!!これは命令だ!」

「う、うう、、」

突然、沙耶音が泣き出し慌てたリリスが沙耶音を優しく撫で久嗣を睨みつける。

「女の子を泣かせるなんてあんた最低ね」

「お前なぁ、、、まぁいい。今度こそ戻るぞ」

沙耶音は今度こそ久嗣へ忠誠を誓い、自身の命を変えても久嗣を守ることに決めた。

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