53話 階段とドア
あらすじ
モーモウ村の少年、コウタは異世界から転生し、戦闘によって傷ついた元人間のこぶたチョップと元人間のモンスターゲルを抱えて森の中へと逃げ込んだ。コウタが小休憩を取っていると、お地蔵様を見つける。するとお地蔵様が地面を揺らし動き始め、地下へと続く階段が現れる。行く先もないコウタは階段を降り始めるのだった。
階段の壁には、燭台に蝋燭が一定間隔で置かれていた。しかし蝋燭の灯りは微かで足元が少し見える程だった。コウタは足を滑らせないようにゆっくりと歩いていた。
「うぅ、怖いよぉ、でも外に出ると黒い鎧が…」
チョップとゲルを襲ってきた黒い鎧。あれは一体何者なのか。何故2匹を襲ってきたのか。チョップとゲルが眠り続ける今それを聞くことが出来なかった。
「とにかく先に進もう」
コウタは一歩ずつゆっくりと歩き続けた。
階段を歩き続けてどれくらいの時間が経っただろうか。等間隔に置かれた燭台ばかりが続き、どれくらいの距離を進んだのかさえ分からない。それでも降り続けるコウタは階段の先に1つのドアを見つけた。
「ドア?出口かも」
コウタはゆっくりだった足取りを早めて、ドアに向かっていく。もしかしたらドアの先はモンスターがいるかもしれない。少しだけそんな心配をするが、今更戻る気にもなれないコウタはドアを勢いよく開けた。
コウタはドアを勢いよく開けた。
そこにいたのは、金髪が目立つ男とその話を聞いている3人の男達だった。そして驚いたのはその横にゆっくりと佇む10mはあろうかという牛と、元気に跳ね回る白いゴリラだった。
巨大な牛は抱えられたチョップを見るなり
「チョップ!!」
と叫び、かけよってきた。
コウタが驚き、気絶したのも無理はない。
今ここに、牛侍、白ゴリ、金髪ルーキーと3人の仲間とコウタが合流した。




