反物質エネルギーと太陽エネルギーのどちらがエコロジーであるか
俺そもそもオーガンを観た事無いんだけど
何故こんな、空想科学の問題を取り上げたかと言えば
まあ、テッカマンブレードとオーガンの必殺技「ボルテッカ」と「グランドクルスアタック」のどちらがエコかって口喧嘩をしてるコメントを見たからですね
ボルテッカは作中によれば、フェルミオンによる反物質反応を用いた超兵器であるそうです
フェルミオンについては、高度物理学や量子力学の範疇なので説明は省きますが、作中に於けるフェルミオンは恐らく電子や陽電子に対する反物質ではなかろうかと思われます
物質を構成するのは分子で、分子を構成するのは原子、更にその原子を構成するのは電子とその反粒子である陽電子(原子核)とされています
つまり、ボルテッカはそれらを尽く消滅させる兵器ということですね
作中ではソルテッカマンという、テッカマンのシステムを模倣したパワードスーツも登場しますが、ソルテッカマンに搭載された模倣ボルテッカがズバリ「フェルミオン砲」ですから
テッカマンは、このフェルミオンを自前の粒子加速器らしきもので加速して打ち出して攻撃する訳です
いや、粒子加速器かどうかは知りませんけども
電子が反物質と反応して起こる対消滅反応によって生成されるのは光子とされています
つまり、作中でボルテッカを撃った後に大規模に閃光が走るのは、そうして生成された大量の光子が光ってるのかもしれません
因みに、続編であるⅡでは、全身にフェルミオンであるボルテッカを纏って突撃する「ボルテッカクラッシュイントルード」という技をブレードは編み出していますが、あれって消滅しないのでしょうかね
まあ、散々ボルテッカを喰らっても消滅せず生きてますから、もしかしたらテッカマンのボディはボルテッカによる対消滅はしないのかもしれません
ということは、アレで受けるダメージというのは、対消滅反応で発生したエネルギーで受けてるでしょうかね
そういえば、Ⅱではボルテッカを吸収してエネルギーとして還元するという奴も居ましたっけ
そもそも反物質でしかないフェルミオンを吸収して、どうやってエネルギーに還元しているのか
生物サイズで反物質を生成する時点で異常ですし、生成した反物質で自身が消滅しない事も、周囲と対消滅反応を起こさない事も理解不能ですから、今更考える必要も無いのかもしれません
バイオ製剤などもそうですが、直接化学合成する事が出来ないか極めて難しい物も、生物が体内で自然に合成する事が出来る物質も沢山ありますから
いつまでもテッカマンブレードの方ばかりを語るのも問題ですから、デトネイターオーガンの方に話を切り替えますが
そもそもこのデトネイターオーガンという作品は、テッカマンブレードの前身的作品である「宇宙の騎士テッカマン」に大いに影響を受けて作られたとされており、更にこのオーガンの影響を受けて作られたのが「宇宙の騎士テッカマンブレード」という、最早精神的なシリーズ作と言っても過言では無い作品です
それはこの場では関係ないので、これ以上の言及はしませんが、随所にその影響は見て取れます
さて、そんなオーガンですが、その最強必殺技……というか兵器は、先述した「グランドクルスアタック」です
これは、オーガンの元になったオーガンが用いた「アンク・アタック」を劣化再現した兵器であるが、劇中では威力的に劣るとされる表現はありません
グランドクルスアタックが欠損した十字を象るのに対して、アンク・アタックは完全な十字を象っているという程度の違いでしょうか
皮肉と言うか、何というべきかは分かりませんが
このグランドクルスアタックは、最終決戦に於いて敵の最終兵器である反物質砲を相殺して、破壊するという、反物質であるボルテッカを使うテッカマンブレードのテッカマン達より上回るとも言える力を発揮します
とはいえ、両作が制作された順序を考えれば、テッカマンブレード側のリスペクト的表現と考えるのが妥当でしょう
バカスカ撃ちまくるボルテッカと違って、グランドクルスアタックはここぞという時の最終兵器という印象が強い上に、地上で何度も放たれたボルテッカと、地球を破壊可能であるグランドクルスアタックという、性能的にオーガンが勝るという印象がある事からも、やはりオーガンリスペクトが強いのがテッカマンブレードと言えるのではないでしょうか
関係ない方向に話が逸れましたのでそろそろ、反物質エネルギーと、グランドクルスアタックの太陽光エネルギーとはどちらがエコロジーであるか、という本題に立ち返る事にします
単純なエネルギー量についても、太陽というか恒星の持つエネルギー量は文字通り天文学的です
伊達にクウラを叩き込んで殺した訳でも、フェニックスを叩き込んで無限再生地獄に落とした訳では無いのですね
死んで石化?した大魔王バーンも、太陽に飲み込まれて完全に消滅した様ですし、そもそも太陽欲しいからっていう大魔王様の動機にもなったくらい、その持つエネルギーは凄まじいものがあります
ですが、当然の事として、その全てのエネルギーを抽出し兵器転用できる訳がありません
太陽光エネルギーと言う様に、飽くまで光と放射される熱量の一部を利用しているに過ぎない訳です
それでもなお、膨大なエネルギー量になりますが
反物質エネルギーについては、作中での正確な描写が無いのでエネルギー量に関しては言及しませんが、オーガンの動力炉が反物質炉である事を考えれば、テッカマンブレードとオーガンの総出力については、大差は無いと考えても特に問題ないと思われます
そもそも、どちらの総出力が上か、どちらが破壊力があるか、という話では無いですからね
どちらがエコロジーであるか、というのが今回の主旨です
エコロジーとは何かという事から説明します
エコロジーとは生態学を指し、そこから発展というか一般化して、それら生態系に対する保護思想や技術を指す様になりました
これを人間の生態系に当て嵌めると
例えば、北海道が年中30度超えの温暖な気候になったら、これは生態系の破壊と言ってもいいでしょう
この程度ならまだ耐えられるでしょうが、これが年中50度超えになったら、普通は人間がこれまでどおりの生活をする事は不可能であると言わざるを得ません
つまり、北海道に於ける人間の生態系は破壊されたという結論になります
何故こうなったのか、と考える思考がまずエコロジーです
そして、それに対して破壊された生態系を元に戻そうとする技術を開発する事もエコロジーです
加えて、その為の技術もエコロジーですね
例では気温を挙げましたが、この場合海面上昇なども問題として挙がりますね
これは、地形が変化する事での生態系破壊を示しています
水没したら、水棲生物以外が繁栄するのはやはり難しいでしょう
この辺りから、ボルテッカとグランドクルスアタックのエコロジーさを論ずる事が出来そうです
双方共に大量破壊兵器である以上、環境破壊に関しては疑いようが無く破滅的です
地形なんてバンバン破壊してますし、グランドクルスアタックに関しては地球を破壊可能であると言及されています
また、ボルテッカに関しても、極めて大規模な破壊が可能で、数発で地球が破壊出来ると言ってもいいのではないでしょうか
ブラスター化したなら一発でも可能そうです
地球の破壊は終局的犯罪であり、環境破壊としても紛う事無く究極的であると言っていいでしょう
こんなものが、生態系維持、保護、再生という観点で論ずる様な代物と言えるでしょうか?
暴力も使いようでは人を守る事が出来るとかいう詭弁を極大化した様な話になる気がします
つまり、この両者の兵器的側面では、エコロジーを論ずる事など到底出来ないという事です
では、今度はエネルギー自体を議論に乗せてみましょう
反物質エネルギーとはつまり対消滅反応で得られるエネルギーの事です
これを得るには、物質が消滅するという過程を経る必要があります
つまり、このエネルギーを得るには総体の中で物質が減少する結果になる訳ですね
エネルギー保存の法則により、総体中のエネルギー量は増減しません
ですが、物質自体が減少すると言う事は、それによって恩恵を得られる機会が逸失するという事に繋がります
例えば、炭素が失われれば、それだけ炭素を主とする有機生命が減少すると考えられる訳です
生態系を維持するうえで、物質的豊かさは不可避と言えるでしょう
少なくとも、体躯を形成する上で必要な物質の総数が減少してもなお、維持出来る生態系は無いと思われます
では太陽光エネルギーはどうでしょうか?
先ず太陽は、現在地球上で生命体が生息する上で、絶対に不可欠な存在であるのは言うまでもないでしょう
直接的に太陽光を浴びれない生物でも、例えば太陽光に乗ってやって来る熱の恩恵は、直接間接受けている事でしょう
また、太陽光というのは放出されるものであるという点も大きいです
つまり、幾ら太陽光を放とうと、それが直接太陽という存在を毀損する事には繋がらないという事です
正確に言えば、太陽が毀損する事で発生しているエネルギーが太陽光エネルギーな訳ですから
つまり、太陽光エネルギーの発生原理自体が太陽という環境を破壊する事は無い訳です
それぞれの発生原理を論じましたが、どちらがエコロジーであるかは明白ですね
なお、エネルギーの強弱については論じません
焚き火が暖を取るに適している様に、焼夷弾が疑い様無く危害的である事は論ずるまでも無い事だからです
エネルギー、この場合熱量と言い換えますが、熱量の大小はこれほどに結果に差を齎す以上、エネルギーの強弱はエコロジーを論ずる上では、無関係であるべきだと思うからです
実践するなら大事ですけどね
ミッシングリンクも観た事無いな