【コント!スマホ!】
「いらっしゃいませー!」
『あのぉ、すみません…』
「はい?何でしょう?何かお探しのモノがありますか?」
『えーとじゃな…今…流行のスマホが欲しいんじゃが…どれがスマホなんじゃ…?』
「あ!スマホをお求めですか!でしたらこちらのスマホなんか如何ですか?」
『おお!コレがスマホかぁ!ん…?どうやったら電話が出来るのじゃ…?』
「えー…まず、画面をタップしてみて下さい!」
『さっき100均で買っといて良かった!画面をラップするんじゃな…』
「あ…いや…タップです…」
『タップとはなんじゃ??』
「画面を指で、トントンってしてみてください」
『ああ、そういうことかい、ワシゃ勘違いしておったわ!そうそう…さっき100均でな…包丁を買ってきてたんじゃ…ちょうどな…』
「あ…いや…指でトントンて…」
『はあ?指をトントン?』
「…おじいちゃん…こうやって、画面を指でトントンってやると、ほら!」
『おお!なるほどな!ハイテクじゃな!』
「じゃ…今度は…指でスライドしてみて下さい!」
『あい分かった!ちょうどな…さっき100均で…皮むきするやつをな…しかし…指をスライスなんて…ワシに出来るであろうか…』
「おじいちゃんおじいちゃん!指をスライスじゃなくて、指でスライドするんですよ!」
『指でスライドとな!?』
「はい、そうです!」
『あい分かった!…こうか?』
シュッ シュッ シュッ
「そうです!お上手ですよ!」
『黙れ小僧!ワシを馬鹿にしおって!ワシゃもう帰るぞ!』
「あ…おじいちゃん!」
プルルルル…
『お、電話じゃ、あい、もしもし?』
「おじいちゃん…それ、スマホ…」