表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
四大美女と完璧イケメンとその親友  作者: 星宮 誠二
夏休み
44/82

舞による尋問

「・・・これは、どういう、ことなのかな?」

俺はなぜかバイト先のカフェで舞に問い詰められていた。その手には携帯が握られておりその画面には暗くなった道である二人の男女が仲良さげに手を繋いで歩いていた。他の人が見れば恋人にでも見えるのだろう。


ちなみに、舞からは謎のオーラが出ていた。気のせいか舞の背後に般若が見えるのは気のせいだろうか。舞の威圧感に当てられて俺は背筋をピンと伸ばしながら汗をだらだらとかいていた。


「その前になぜその写真を持っているのでしょうか。」


「質問に質問で返さないで。」

俺が何故もっているのかを尋ねると即答され、あまりの衝撃に俺は黙り込む。


「それじゃあ、説明してもらおうかな。」

俺は聞かれるがままに澪と買い物に出かけた日の出来事を全て話した。恥ずかしくて言いたくない箇所もいくつかあったのだが強引に言わされた。


普段は優しい舞が今となっては鬼にしか見えない。


「・・・ぃ。」


「ん?なんて言ったんだ?」


「ずるいぃぃっっ~~!!」

声が小さすぎてなんて言ったのか聞こえなかったので聞き返すと舞は突如、大声でそう叫んだ。あまりの声の大きさに俺は思わず耳を塞ぐ。他にお客がいないのが幸いか。よく見ると、店長や雪奈さんが何事かとこちらを覗いてきていた。


「私ともデートして。」

黙ったと思ったら今度はそんなことを言ってきた。


「はぁ?」

もう俺には舞がなにを考えているのかわからない!


「いいよね?」


「いやっ、俺にも予定が・・・。」


「いいよね?」


「・・・はい、問題ありません。」

舞に押し切られてしまった。


「じゃあ、約束もしたことだし質問に答えるよ。」

俺がしっかり返事をすると、舞は今まで纏っていた鬼のような雰囲気をなくし、いつものようにほがらかな感じでそう言った。


「・・・まず、最初になんでそんな写真がある。」


「これは、二人がデートしてる日に急に澪ちゃんから連絡が入って『来て』って言われたから行ったらこれだよ。もう驚いちゃったよ。」

いや、驚いたのはこっちなんだがと、言い掛けたがやめた。


「じゃあ、次。なんで俺をデートに誘った。」


「それは黙秘権を行使するよ。」

舞は口に自分の人差し指を当て、「内緒」とジェスチャーで表現した。不覚にもドキリとさせられてしまった。


そして、俺はこれまでも舞の様子から一つの予想が思い浮かんだ。


(まさか、澪が言っていた「そう遠くないうちに分かる」ってそういうことなのか?)


(・・・いや、ないか。淳でもあるまいし。)

ほとんど答えに辿り着いている俺であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ