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四大美女と完璧イケメンとその親友  作者: 星宮 誠二
一学期
20/82

ダブルデート(前編)

今回は短めになってしまいました。

メッセージがあった週末、俺・澪・淳の3人は高校の最寄り駅のすぐ近くに立っていた。今日は約束のお嬢様と淳のデートの日だ。そのはずなのだが・・・。


「なんで俺はこんな服を着てるんだ?」

俺は今現在着ている服を見ながら不満の声を漏らした。


「似合ってるし良いんじゃないかな。」


「うん、すごく似合ってるよ。」

淳と澪は俺が不満を漏らすたびにそう声をかけてきた。


隠す必要もないので正直に言うが、この服は昨日、いきなり家に来た澪に無理やりコーディネートされたものだ。本来ならば突っぱねる所だったが結衣も楽しそうに澪に乗ってきたので断るに断れなくなってしまい今に至る。


「ところで、はぐらかすばかりで俺は何も聞いてないんだが?」


「そうだね、来てくれたし話すよ。」


「今日の予定は僕・翔斗・澪・高崎さん・天宮先輩の5人で天宮先輩の両親が経営する遊園地に遊びに行く予定だよ。」

今度ははぐらかすことはせず、淳は事細やかに説明してくれた。


「俺が聞きたいのはなんで5人で行くのかってことだ。デートするならお前だけで十分だろうが。」


「うん。それに関してはただの仕返し。」

「仕返し。」という言葉を聞いて俺は納得した。


「お待たせ~。」「待たせてごめんなさい。」

そうこう話しているうちに高崎とお嬢様が来た。


「成宮さんと高崎さんが来るのは聞いていたけれど最後の一人はクソ虫だったのね。」

お嬢様はいつも通り偉そうな態度で話しかけてきた。話の文脈から読むに俺が来る事は知らされてなかったようだ。


一方で、俺が「クソ虫。」と呼ばれた瞬間、澪と淳、それとなぜか高崎が微妙に反応していたが目に見える態度は取らなかった。実のところ、俺は今日の遊園地に付き添う代わりにこんな約束を取り付けていた。


翔斗『行ってもいいが、お嬢様が何を言おうと愛想よく接することいいな?』


淳『いいけどなんで?』


翔斗『その方が面白そうだから。』


澪『あはは、翔斗君らしいね。』


淳と澪が俺が「クソ虫。」や「ゴミ。」などといった暴言を言われることをひどく気に入らないのを俺は知っているためその結果、おそらく近いうちに来るだろうあの日にどのような影響が出るのか楽しみだったのでこの約束を取り付けた。「あの日。」と言うのはじきにわかると思う。


「さっ、あまり時間もないし行くわよ。」

俺たちは目的の遊園地に行くために電車に乗った。


電車内では周囲の乗客が俺たちに(正確には俺を除いた4人に)対してさまざまな視線を送ってきた。特に代わり映えもしないのでそこは割愛しようと思う。


「それにしても、田宮君のその格好すごく似合ってるよ。」

電車から降りて、それほど遠い距離でもないので徒歩で遊園地に向かっていると高崎が急にそんな話を振ってきた。


「・・・それならよかった。」

向かい合って言われたので俺はなんだか気恥ずかしくなって目を逸らした。視界の片隅で澪が頬を膨らませていたが無視した。


「さぁ、着いたわよ。」

いつの間にか目的地についていたようだ。視線を上げると俺たちの前には多くの人たちによって盛り上がっている遊園地。日本の中でも1番の人気を誇る「神楽坂セントパーク」がそこにはあった。



「さぁ、行きましょう。」

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― 新着の感想 ―
[一言] ゴミ虫っていって人に好かれると思う頭がおかしい
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