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EP5

毎日少しずつブクマ増えていくのを見るのが楽しみになってます。

続き読みたいなと思った方はブクマしていただけるとやる気が出ます!

謁見の間へ入るとそこには左右に立ち並ぶ兵士たちの姿。その中央を堂々と王女が進む。俺たちは途中までで足を止め、王女は玉座の方まで進む。そして王女は話し始めた。


「では、ご説明させていただきます。私はリーシャ=エンデライトです。先ほど道中で少しお話させていただきましたが、この国の第一王女です。皆様をこの世界に呼んだのも私です。今、この国は魔王軍と戦争をしています。数年前に魔王は勇者によって討たれたのですが、魔王の娘が軍をまとめこちらに侵攻し人間を虐殺しているのです。それで、皆様にはこの国にぜひ手を貸していただき、魔王軍を今度こそ根絶やしにしていただきたいのです。」


(ふん、やはりか…そうくるんじゃないかと思っていたよ、勇者?そいつに頼めばいいんじゃないのか?)


そこでクラスメイト達は口々に、無理だ!私たちは戦ったことなど無いと訴えた。


「大丈夫です。異世界からいらっしゃった方は特別なスキルが最初から付与されており、他の能力に関してもこちらの世界の人間より高いのです。それに、いきなり魔王軍と戦えとは申しません。こちらで充分な訓練を積んでいただきます。武器や防具、回復薬などもこちらで支給させていただきます。」


神童が声を上げた。


「さきほど勇者とおっしゃっていましたが、その方にお願いするわけにはいかないのですか?何も俺たちを呼ばなくても良かったのでは?」


「それが、勇者様は魔王を討たれた後放浪に出られまして、所在が掴めません。当然八方手を尽くしお捜ししたのですが…あぁ、それと言い忘れました。魔王軍を討っていただければ望まれる褒賞をお約束致しましょう。」


今度は刈谷が興奮気味に尋ねる。


「それは綺麗な女でもいいんですか?」


「もちろん、構いません。エンデライト王国の中から4人でも5人でも。」


男連中は興奮を抑えきれないようで鼻息を荒くしている。


次は黛詩織が尋ねる。


「当然お金は貰えるんでしょうね?宝石や服も。」


「一生使っても使い切れない額をご用意致しましょう。それに、邸宅もエンデライト王国の中でも1,2を争うものを用意することをお約束致しますよ。」


今度は女連中が興奮を抑えきれないようだ。


リーシャはニッコリ微笑み答えた。


(待てよ、魔王を倒したならものすごい褒賞をもらったはずだ。それなのに普通放浪などに出るか?有り得ないだろ。何かおかしい。まさか…)


「それでは、結論は出たようですね。」


俺が声を上げる前にリーシャが締めてしまったので機会を逸してしまった。


「では、これより別室にて一人一人のステータス確認を王国軍第3隊長の立会いのもとでしていただきます。」


それからは4人ずつ別室に入り、ステータスの確認をしていく作業に入った。俺は一番最後のグループだ。運の悪いことに、メンバーは神童、佐藤、刈谷、俺になった。出てきたクラスメイト達はステータスを見せ合っている。女連中はきゃっきゃっと言い合い、男連中はすげーなどとのんきに楽しんでいるようだ。


俺たちの番が来た。部屋の中に入ると、イカツイおっさんが一人いる。このおっさんが王国軍第3隊長なのだろう。おっさんが口を開く。


「では、お前たちのステータスの確認をする。やり方は簡単だ。『ステータスオープン』と唱えるだけだ。一人ずつ確認するので確認してる間は待機せよ。」


まずは神童からだ。ステータスを開く。


「ほほう、お前は優秀だな。確認した中でも一番だ。」


「おいおい、マジか!すげぇな翔太!!」


佐藤と刈谷が俺のも見てくれと我先に見せ始める。


「お前たちも、こいつには及ばないが充分強くなる可能性を秘めている。安心していい。」


3人は有頂天だ。俺が魔王軍など蹴散らしてやるぜ!とかほざいているが、つとめて無視する。


「最後はお前だな、見せてみろ。」


俺は初めてステータスを開くかのように演技をする。おっさんは見た途端目を見開いた。フェイクがバレたかと思ったがそうではなかったことがわかった。


「ッッッ!!お前には才能が無い。」と言い切った。


「はっ!?なんでだよ、ダガーマスタリーがあるだろ!よく見ろよ!!」


俺はおっさんに猛抗議をした。


「ダガーは戦闘で役には立たん。わからないなら教えてやる。ダガーは圧倒的にリーチが短い。だから相手の目の前に近づかなければ攻撃できん。考えてみろ、リーチの差がどれほど大きいかを。それにダガースキルと呼ばれるものは今のところ他のスキルに比べて弱すぎて使い物にならんのだ。【観察眼】を持ってはいるようだが、お前は他の全てのステータスも低すぎる。どうしてゴブリンを倒せたのか不思議なくらいだ。」


(くそっ!フェイクでステータスを下げたことがここに来て裏目に出たか。それにしても【観察眼】なんてさっきは無かった…どういうことだ?新しく覚えたのか?)


「おいおい、壱夜ちゃん、お前弱いんだって?雑魚なの?さっき俺に剣向けただろ。ちょっと半殺しにしていい?」


刈谷がゲラゲラ笑っている。


(クソッ!フェイクをとくか?いや、今とくのはどう考えても怪しすぎる。)


俺たちは部屋を出て、さっきのところに戻った。おっさんがリーシャのところへ行き、報告をしている。


「では、皆様これより第3隊長とともに武器庫へ行っていただきます。そこで各自の武器を選んでいただき、その後皆様のお部屋をメイドがご案内致します。」


今度は第3隊長、おっさんにクラスメイト達はついていく。俺も先ほどと同じく最後尾からついていく。

楽しみながら書いています^^

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