7、ミィルティレーン王女
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王宮の騎士団に見学に来ていたら、突然、きれいなお姫様がやってきて、
次男さんに話しかけた。
王子に・・・王妃様に似てる?ボン・キュッ・ボンのナイスバディ!
「クローディアス!!やっと会えたわ!さあ、駆け落ちするわよ!」
「・・・嫌です。」
「半年ぶりにしゃべったと思ったらそれ!?
やっと会えたんですもの逃がさないわ!
・・・あ、待って!待ちなさい!!こらーー!」
と思ったら、次男さん逃げ出した!は、速っ!おおー、すごいすごい!
びっくりしていると、第三王子が話しかけてきた。
「あれは、私の姉のミィルティレーンだ。
次期公爵の許嫁がいるんだが嫌がっていて、一緒に逃げてくれとクローに迫っているんだ。
クローにその気はないし、いつもはうまくかわしているんだが・・・。」
「・・・もうちょっと早く帰ればよかったかしら。」
「許嫁の奴も姉を離さないし、姉の方が4歳も年上だし、伯爵家次男に降嫁なんてできないし、ありえない話なんだが。」
「・・・ご兄弟は、まだいるのですよね?」
「ああ、皇太子の長男と補佐をしている次男、兄が二人いるぞ。二人共優秀なのでこの国も安泰だ。
・・・だから三男の私は、のんびり騎士団にいられるのさ。」
「そう・・・、わたしにも、姉がいるんです。
優しくて、素晴らしい人で、わたしはいつも比べられて、
もうちょっとがんばれとか、もうちょっと美人ならとか言われていました。
・・・あなたも比べられているの?
あなたはあなたよ。あなたの努力を見ている人はわかっているはずです・・・。
(ニッコリ)お互いに頑張りましょうね。」
「お前・・・小さいのに・・・。いいやつだな!」
「は?背は小さいけど(また子供認定か)・・・。まぁいいか、もうちょっとで帰れるかもしれないし。」
「え、帰った異国の迷子なんて聞いたことないぞ!?」
「あら、じゃあ帰れないのかしら?・・・いいけど。」
「またまた、諦めるの早いな!」
はぁ、ま、どうにかなるでしょ。
それにしても、あの王妃様の娘だし、王女様もゴージャス美人だったな・・・。
本当に大きい人ばっかり。わたしが子供に見えてもしょうがないか。
もうちょっと大きくなりたい・・・。背も胸も。
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姉には、困ったものだ。無理な話なのになかなか諦めない。
あの公爵子息が姉を離すわけがない・・・。
そして、この少女は、小さい割に大人っぽい話をしてくる。
クローのことは別にいいのか?ちっとも気にしてないようだな・・・。
お!クローだけ帰ってきたぞ。ん?なんか怒っているのか?
って、抱き上げて連れていったか・・・。
今日はアイツずいぶん余裕がないな。
「だ、団長・・・。俺たちのこと、覚えていますか・・・き、キツっ・・・。」
「死ぬ・・・!もうだめだ・・・。」
「おう、お前らまだやっていたのか。」
「~~~~!!」
「なんだ、だらしがないな。練習メニューを見直さなくては。」
「!・・・ふ、踏んだり蹴ったり!」
あの少女もいい子だったし・・・、ようし、クローの恋を応援してやるか!
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久しぶりに、ミィルティレーン王女に捕まってしまった。
さっと王宮の庭園を一周して帰ってきたら、彼女は王子に笑いかけていた。
王女から逃げる時に、アイコンタクトで彼女の事をお願いしていったが・・・気に入らない。
ムカムカする。・・・俺にだけ笑っていて欲しいのに。
さっと彼女を抱き上げると、急いで家に帰ることに決めた。
「キャー!姫抱っことかありえないーー!キャーー!速すぎるーー!!(くたっ)」
静かになったと思ったら、彼女は寝てしまったようだ。
(「違うって!気絶!」ツッコミ役不在のため作者談)
抱いたまま馬車に乗って帰り、屋敷についても彼女は起きなかった。
彼女の寝室のベッドまで運んだが、俺の服をしっかり掴んで離さないので、一緒に横になることにした。
彼女の寝顔は、とてもかわいらしく・・・ぴったりとそばにいられることが嬉しい。
でも、俺と離れている間に王子と笑いあっていた。
ユーアティリオ王子もモテる男だ。彼女を取られたくない。
俺の前だけ笑えばいいのに。
彼女を誰にも見せたくない。ずっと一緒にいたい。どうしたらいいんだろう・・・。