幕話「私の大好きなおにい。」
私は音戯紫音。突然だけど、私には愛してやまない兄がいる。名前は音戯根音。私の兄である。私はおにいが大好きだ。もちろん、家族としてではなく、恋愛対象として、だ。私にとっておにいはすべてである。私はおにいの為に生きてるし、おにいが死ぬなら私も死ねる。それくらい私はおにいを愛してる。そんなおにいが今日、こんな事を言って来た。
「実は八雲さんって人にバンド組まないかって誘われてな。」
突然のそんな発言に、私は驚愕した。
「なんで!?おにい一回バンドであんな目にあってるのに!?私は絶対に認めないからねっ!!」
ついかっとなってきつく言ってしまったが、おにいはバンドにトラウマがある。おにいの為にも止めなきゃいけない。それに八雲とかいう女、絶対におにいを誑かす気に違いない。そんなのは絶対許さない。おにいは私だけのものなのにっ……!!!許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さないっ!!!!!
そんなことを私が考えていると、おにいはやさしく、
「そう怒るなよ紫音…。ほら、今日はお前の好きなもんでも作ってやっからさ。」
と言ってくれた。やっぱりおにいは優しいなぁ…。こんなに優しいのにおにいはどうしてモテないのかな?みんな見る目なさすぎじゃない?まぁモテないほうが私としては好都合なんだけどねっ!おにいは私の物なんだ…。絶対に他の人には渡さないからっ…!!!!