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第1話「今日も敗者は春が嫌い。」

春。桜が舞い散り、出会いと別れが来る、そんな季節。春は嫌いだ。花粉症ってのもあるけど一番は期待してしまうからだ。不思議と春になると期待してしまう。そんな春が嫌いだし、そんな自分も大っ嫌いだ。他の人にとっては、様々な出会いや別れのある季節なんだろうが、俺に取っちゃ普段となにも変わらない。春になっても何か変わるわけでもないし、特別な出会いや別れもない。そんな季節なのに、妙に期待してしまう。やっぱり春は嫌いだ。

「なーに辛気臭い顔してるの?そんな顔似合わないし、根音のガラじゃないよ?」

そう言って俺の肩を思いっきり叩いてきたこいつの名前は望月久遠(もちづきくおん)。俺の中等部からの腐れ縁の親友だ。ただ…

「ん?どうしたんだい?僕の顔に何かついてるのかい?……ちょ、ちょっと!そんなに真剣に見つめないでよ!恥ずかしくなるじゃないか!…………もう!こっち見ないでってばっ!」

こいつは顔がえげつないくらいの美形だ。女の子って言われても納得してしまうほどの美形。そう。こいつはイケメンなんだ。それにバカみたいにモテる。許せない。俺はこの世でイケメンとリア充が花粉症の次くらいには嫌いだ。まぁそんなことはおいておこう。

「僕らももう高校生だなんて…時の流れは早いねぇ…。」

「んまたしかにな。でも別に対して何も変わらんだろ。」

「まぁ、それもそうだね!」

俺達の通っているこの学校は中高一貫なので良くも悪くも中等部と特に変わることはない。

「今年も根音と同じクラスがいいなぁ…。」

「俺と同じクラスになっても対して面白くないぞ?それはお前が一番よくわかってるだろぉ?」

「面白くなかったら、こうして一緒に入学式行ってないよ……?……………僕は根音といるときが……その………い、一番楽しいよ……?」

「っ!?………………。そ、そう言ってくれて嬉しいぜ。ありがとな。」

こいつは男のくせに俺を惚れさせる気か!?危うくBLに目覚めるとこだったわ!いっつも思うんだがこいつはいつも妙に女の子っぽいところがあるんだよなぁ………。

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