表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スマホの向こうで君が笑う  作者: ルミナ
2/2

===第二章・前途多難===

「はあ..」

真っ白の天井をみてため息をつく。

いつもどおりの朝だ。

1LDKのせまい部屋。

うすっぺらい1枚のタオルをたたんだむ。台所に向かった。カップラーメンのカバーを開け、お湯を注いで、裏の説明書が言っていたように3分まった。

その間にプロテインの飲み物を作り、ラーメンを食べ、プロテインを飲み、散歩に行く。

そして時計を見る。朝ごはんにはカップラーメンを食べる。

時計を見ると、針は6時を指していた。

「6時だ..そろそろ学校に行くか..」

そういう生活で一日が始まる。

学校に登校すれば、廊下では

「ねえねえ聞いた〜?あいつ自殺したらしいよwあのブスwww」

「まじー?メンタル豆腐じゃんw俺はそれはないわ〜」

と聞こえ、教室に入れば、

「なんか出席番号39番の子昨日からいない..大丈夫かな?」

「そんなことよりさ、うちの投稿見た?まじでバズりそうじゃない?」

とどこからも聞こえる。


「ねえねえ聞いた〜?あいつ自殺したらしいよwあのブスwww」

「まじー?メンタル豆腐じゃんw俺はそれはないわ〜」

と聞こえ、教室に入れば、

「なんか出席番号39番の子昨日からいない..大丈夫かな?」

「そんなことよりさ、うちの投稿見た?まじでバズりそうじゃない?」

とどこからも聞こえる。

誰かが自殺したという噂話や、今話題のコミュピックというアプリでバズるかどうかみたいなくだらない話をしていた。最近はいつもこうだ。

そんな中、

「おはようございます!」とひときわ大きな声が反対側の教室のドアから教室中に響き渡った。そしてその凛としたブロンドヘアの女の子ティナがこちらに向かってきた。


「ケンタくんおはよ、今日ね、研修生が来るらしい」

「ああ、おはよ、そうなんだ」

「うん!楽しいみだね!」

そう言ったと思ったら、すぐ他のクラスメートに囲まれ、コミュピックの話にどんどん入っていった。


「座ってくださーい、今日は紹介したい人がいるので少し早く始めます。」と小坂先生が言い、教室がシーンと沈み変える。

「初めまして、服部紗弥です。皆さん、短い期間ですが、どうぞよろしくおねがいします。」と黒板にプロフィールが映し出されるとともにその女性が言った。


「なに?新しい先生?」

「なんかいやだなー...」

という声が教室中から聞こえた。


そしたら小坂先生が慌ててフォローするように言う

「服部さんは卒業生です。いろいろ話が合うでしょう。どうぞ丁寧に接してくださいね?」


小坂先生の話は皆聞くため、それにみんな従い、それ以上文句を言わなかった。

だがなんか俺は納得がいかない..なんだかその服部という野郎がティナを時々睨んでいる気がする。微妙だが..

今日も、小坂先生の合図で朝礼が始まる。

俺のクラスには1ヶ月ほど前から服部紗弥という研修生がいる。そいつは意外と生徒から人気で、いつも彼女の周りには人がいた。

だけど、俺はそいつがティナを睨んでいるのを目撃したことがある。睨んでいるかは微妙だが。


そう思っていたら一日が過ぎていた..

帰りの会が終わり、バイトに行く準備をしていたら、ティナが話しかけてきた

「今日遊べる?どっか行かない??」

「あー、ごめんバイトだわ...」

「あ、KAKINGONね..頑張って!」

「ああ」


そう言ってバイト先に向かう。

「プロゴンハンバーガーお願いしまーす。あ、あと水とケチャップもつけてくださーい。あ、ポテチも!あ、いやナゲットも入れて」

などの追加をいっぱいするおばさんや、

「シャラダとアップルパイひとつお願いしまちゅ!」

などというかわいい5歳ぐらいの子もきた。


そういう対応をしてると3時間がいっきに過ぎた。疲労感と課題のことで頭が一杯のなか制服に着替えて、家に向かった。

ノロノロ歩いていたら、あのティナを睨んでいたヤツが見えた。あの印象的な赤と黒にそめた髪、虎みたいな怖い目。興味本意で少し近くに行こうと思って近づいてみる。

よくみたら近くの公立高校のJKと話していて、大きな茶袋を渡している。それを見て、俺は固まった。賄賂らしきことをしてるからではない、あの小さいときのトラウマを残したクソみたいな奴がそいつだったからだ。もうその場で固まってしまった。

「そんな…あいつが先生だなんて」


そんな驚きがあってから1ヶ月がたった。学校に登校するといつも通りティナが近くに来たがなぜか声も掛けられない。おかしいと、俺はそれに違和感を感じる。こんなことは今までなかったのにな…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ