赤の誓い
ほんのりBLとGLの漂う、赤の兄妹の続編です。
これで赤の兄妹が、ゼルシェン大陸に居る事にした理由が判るかと。
夏風の貴婦人が遠出の帰りに翡翠の館に着いたのは、
赤毛の兄妹が二日目の夕暮れを迎えた時であった。
翡翠の館の第二の主で在る夏風の貴婦人は、メイドの案内も必要なく好き勝手に館を歩くと、
翡翠の貴公子の部屋の扉を乱暴に開け放った。
「赤の兄妹、居る??」
夏風の貴婦人が猫目の橙の瞳を走らせると、其処には見慣れた翡翠の貴公子と金の貴公子の他に、
赤毛の男と少女が居た。
赤毛の兄妹と夏風の貴婦人が互いに見詰め合う。
暫しの沈黙・・・・。
しかし其の静まり返った空気を、赤毛の少女の声が破った。
「うわあぁっ!! 夏風の姉だよね?? うわあぁぁ!! どうしようっ!!」
駆け寄って来る赤毛の少女を見下ろし、夏風の貴婦人は橙の瞳を、まだ、ぱちくりさせている。
そして赤毛の少女の名を呼んだ。
「大きくなったわね・・・・」
そう優しく言って少女の手を取る。
いや。
少女に見える此の赤毛の娘は、最早、自分とは、さして変わりのない歳の女なのだ。
昔、出逢った船上で、自分の後をついて回った幼い少女の面影は、もう無い。
「凄く・・・・逢いたかった!!」
赤毛の少女は夏風の貴婦人に抱き付くと、大きな赤い瞳を細める。
そして軍服姿の夏風の貴婦人を見上げ、
「ああっ!! やっぱり!! 想像以上に凄いイイ女になってるっ!!」
感激の余り拳を握り締める赤毛の少女。
「なぁに?? 惚れた??」
にぃ、と笑う夏風の貴婦人に、赤毛の少女も、にぃ、と笑う。
「惚れた、惚れた!!」
そんな二人の様子を傍で見ながら、金の貴公子は、やはり此の二人は似ている・・・・と思った。
夏風の貴婦人は背の高い赤毛の青年を見上げると、
「あんた・・・・変わらないわね」
呆れた様に言う。
そして赤毛の青年の顎の痣に目を遣り、
「あんた、其の痣、どうしたの??」
更に呆れた声で言った。
赤毛の青年は仏頂面の儘、何も言わない。
そんな再会をすこぶる喜んでいるのは赤毛の少女で、
少女は自分の荷物を皆の前に持って来ると、
「それでは、あたしの七不思議道具を披露しましょう!!」
荷物袋の中から何やら取り出し始める。
赤毛の少女が取り出したのは、何やら妙な竹細工であった。
夏風の貴婦人と金の貴公子、そして翡翠の貴公子も其の物体を不思議そうに見る。
「何、其れ??」
夏風の貴婦人が首を傾げると、赤毛の少女は笑った。
「此れはねぇ。こうやって、手で擦ると・・・・」
赤毛の少女が竹細工の櫛の部分を掌で擦ると、
「飛ぶのだ!!」
竹細工は、くるくると宙を舞って床に落ちた。
其の様子を見ていた一同は首を傾げる。
「飛ぶって・・・・今のが飛んだわけ??」
金の貴公子が胡散臭そうな顔をすると、赤毛の少女は竹細工を拾い乍ら唇を尖らせる。
「本当は、もっと飛ぶんだってば!! 此れ、職人さんに習って、あたしが作ったの。
トンボとか云ったかな??」
「竹とんぼだ」
赤毛の青年が、さりげなくフォローする。
「そう!! 其れっ!! 竹とんぼ!! それからねぇ」
赤毛の少女は更に鞄から二つの碗を取り出した。
「此れは、あたしと御兄ちゃんの御気に入りなの!!」
赤毛の少女が皆の前に差し出したのは、美しい絵柄の施された朱と黒の碗だった。
初めて見る三人にも、其の碗がどれだけ良い品で在るかは判断出来た。
「おお。此れは綺麗だわ」
夏風の貴婦人は赤毛の少女から碗を受け取ると、まじまじと見る。
「此れもねぇ、異国の職人さんから貰ったの。ウルシヌリとか云ったかな??
旅先では、いつも此れを使うのさ」
赤毛の少女の説明を聞き乍ら、夏風の貴婦人は翡翠の貴公子を見る。
「此れさ・・・・何処かで見た事ない??」
夏風の貴婦人の問い掛けに翡翠の貴公子は暫し考えると、ああ、と頷いた。
「鍛冶屋だ。俺の剣を作ってくれた・・・・」
其れを聞いた夏風の貴婦人は思い出した様に手を打った。
「そう!! 其れよ!!」
言い乍ら、翡翠の貴公子の剣を勝手に奥の部屋から持って来る。
「此の剣を作った鍛冶屋の所にも、そんな感じの碗が一杯在ったのよ。
遠い異国から来たって言ってたけど」
渡された其の剣の美しさに、赤毛の少女は思わず、おお!! と声を上げる。
「此れは凄いね」
渡された銀の剣の鞘には、びっしりと彫刻が施されて在る。
更に所々埋め込まれてある翡翠の珠も実に見事である。
赤毛の少女が剣を鞘から少し抜いてみると、其処には黒光りする片刃が光っていた。
「此れって・・・・カタナとか云うやつかな?? レイピアとは違うよね」
赤毛の少女が刃にすうと親指を当ててみると、指先に赤い線が入った。
「切れ味、最高・・・・」
ぼそりと呟く赤毛の少女も、どうやら只者ではなさそうだ。
そして五人は日が暮れるまで、昔話や、赤毛の少女が芝居の様に話す珍話に耳を傾けた。
夏風の貴婦人は同族の中では最も多忙な日々を送っていた。
故に出先の帰り際に翡翠の館に寄ったと云っても、
いつまでものんびりとしている訳にはいかなかった。
なので翌朝には翡翠の館を出るつもりでいた。
赤毛の兄妹とゆっくりと再会を惜しんでいる暇は、彼女にはなかった。
其の夜、夏風の貴婦人が夜着に着替えて床に就こうと思った時だった。
扉が鳴った。
多少面倒臭い気もしたが、夏風の貴婦人が返事をすると、入って来たのは赤毛の少女だった。
夜着姿の赤毛の少女は夏風の貴婦人の下へ駆け寄ると、
「一緒に寝ちゃ、駄目??」
大きな赤い瞳で問うてくる。
夏風の貴婦人は「いいぞいいぞ」と笑うと、幾つになっても可愛い妹分だと云う様に手招きする。
赤毛の少女は仔犬の様に夏風の貴婦人の隣に潜り込むと、暫く大人しくしていたが、
「あたしねぇ」
と、ぼそぼそと何やら言い始めた。
「夏風の姉が翡翠の兄の事、好きなのは判ってるんだ。
でも、あたしはねぇ、夏風の姉が好きなの」
毛布の端から覗く赤い瞳が語るのは、明らかに肉親的な身近な愛情ではない事が、
夏風の貴婦人にも判った。
夏風の貴婦人は暫く幼馴染みの少女を見たが、静かに笑った。
「で、私に、滅茶苦茶、惚れちゃったの??」
夏風の貴婦人が口の端で言うと、赤毛の少女も、にぃ、と笑った。
「うん。惚れた。って云うか、マジ惚れかな。過去に、こんなに惚れた人は居ないってくらい」
真っ直ぐに見詰めてくる赤の瞳は、言葉ほど笑ってはいなかった。
真剣に其の心を伝えようとしている。
夏風の貴婦人は、ゆうるりと赤毛の少女の首に手を回すと、
「いいぞいいぞ」
柔らかい其の唇にキスをする。
来るもの拒まずだから、と。
一瞬、赤毛の少女は驚いた様に目を見開いたが、目の前の寛容な心に、其の首筋に口付けを返す。
「凄い・・・・好きだ」
夏風の貴婦人の夜着を脱がすと、赤毛の少女は自分も脱いだ。
抱き寄せる体は、何よりも欲していたものだ。
自分が恋して止まなかった夏風の貴婦人の美しさは、其の想像を遥かに超えていた。
更に喜ぶべき事に彼女は自分を避けるどころか、
一人の愛しい人として迎え入れてくれているのだ。
打ち震える赤毛の少女の身体を眺め乍ら、夏風の貴婦人は感心した様に言う。
「へぇ・・・・身体・・・・よく鍛えてるじゃん」
一糸纏わぬ赤毛の少女の身体は、其の普段の容貌とは一変して筋肉質なものだった。
少なくとも並大抵の努力では此処までにはならないだろう。
赤毛の少女は、にぃ、と笑った。
「別に御兄ちゃんに護られて生きてきた訳じゃないからね」
異種と云うのは、何かと面倒事に巻き込まれ易い。
其の上、百年以上も生きてきたのだ。
そんな簡単に想像出来る、安易な人生な訳がないのだ・・・・。
夏風の貴婦人は一層慈しむ様に赤毛の少女を抱き寄せる。
赤毛の少女も裸の夏風の貴婦人の背中に手を回したが、其の手に伝わってきた感触に、
ぴたりと手を止めた。
肩越しに夏風の貴婦人の背中に目を遣る。
「どうしたの・・・・?? 此の傷??」
赤毛の少女の指先には太い線が在った。
其れは夏風の貴婦人の背中を縦に切る様に大きく痕を残している。
夏風の貴婦人は、ああ、と笑った。
「傭兵だった時にね」
「・・・・・」
治癒能力の高い異種に傷痕が残る事は、殆ど有り得ない事だ。
其の異種の身体に此れ程に生々しい傷痕が残ったのは、間違いなく致命傷だったからであろう。
「ああ云う所はさ、何処までも強い奴が居るのよ」
懐かしそうに話す夏風の貴婦人を、赤毛の少女は一層愛しく思った。
ああ、誰しも、乗り越えるべき部分を乗り越えて来ているのだ。
そう思うと、赤毛の少女の夏風の貴婦人に対する愛情は更に激しさを増すのだった。
一通り行為が終わると、夏風の貴婦人と赤毛の少女は寝台の上で、ごろごろとし乍ら話していた。
「出て行くの??」
夏風の貴婦人は赤毛の少女の頭を撫で乍ら言う。
赤毛の少女は頷いた。
「多分ね。
あたしは此処に居たいけどさ・・・・御兄ちゃん、あの儘じゃ、此処に居られないもん」
「成る程ねぇ」
赤毛の青年の顎の痣の理由を知った夏風の貴婦人も困った様に考える。
「御兄ちゃんが出て行くって言ったら、やっぱ一緒に行くしかないからさ。
今迄、兄妹水入らずで遣ってきたしね。一生旅生活も、ま、いいか、って感じかな」
そう言い乍らも、赤毛の少女の瞳は寂しげな光を放っていた。
赤毛の少女は、どうしようもなく夏風の貴婦人との別れを惜しんでいた。
夏風の貴婦人は暫く赤毛の少女の顔を自分の胸に埋めていたが、
「・・・・あいつはさ、そう云うの、気にしないのよ」
ぼそりと言った。
「私的な感情は不思議なくらい、別回路なの」
じゃなきゃ、金の貴公子を館に置いたり等していない。
そう言い乍ら、もう一回戦いくかと、赤毛の少女の髪に口付けた。
翌日も変わらぬ暑い朝を迎えた。
翡翠の館では一同が共に朝食を迎えてから、夏風の貴婦人は自分の館へと帰り、
それぞれ時間を過ごしていたが、太陽が南中を過ぎ大分傾き始めると、
赤毛の青年が翡翠の貴公子の執務室に入って来た。
翡翠の貴公子は机上の書類に追われていた。
そんな翡翠の貴公子の向かいに来ると、赤毛の青年は静かに言った。
「出て行く」
夏の午後の風が穏やかに舞い込んで来る。
翡翠の貴公子は静かに赤毛の青年を見上げると、
「何故??」
驚いた様子で訊き返した。
赤毛の青年は其の長身から翡翠の貴公子を見下ろすと、はっきりと言った。
「俺は金鷺みたいに、目の前のものを我慢して過ごすと云う事は出来ない。
欲しいものは力尽くでも欲しい。だが、そうすると、御前を傷付ける事になる」
だから此処には居られない。
「・・・・・」
翡翠の貴公子が考える様に目を伏せていると、
「さよならだ。もう一度、御前に出逢えて良かった」
そう言い残して、赤毛の青年は部屋を出て行った。
すると廊下の壁に金の貴公子が寄り掛かっていた。
どうやら話を聞いていた様である。
「金鷺で悪かったな」
上目遣いで睨む。
金鷺とは、金の貴公子の羽根の事である。
異種は相手を見下す時に、相手の鳥の名を上げるのだ。
「大鷲どころか、怪鳥には言われたくないね」
「・・・・・」
「出て行くなら、御勝手に。せいせいするよ」
威勢良く言ってみても190センチ代の金の貴公子では、
赤毛の青年に見下ろされてしまう。
赤毛の青年は黙って金の貴公子を見下ろしていたが、ぼそりと言った。
「所詮、御前ごときに、あいつをどうする事は出来ないだろう」
そう言い残し、階段を下りて行く。
金の貴公子は無性に腹が立ってくると、歯軋りした。
ああ、そうだ。
俺には何も出来ない。
所詮、自分では、翡翠の貴公子には敵わない。
それでも、ただ・・・・傍に居たいと、自分は思っているのだ。
金の貴公子は誰が居る訳でもないのに、そっぽ向いた。
西の空が赤く包まれると、
翡翠の館は普段と変わらぬ翡翠の貴公子と金の貴公子だけの空間になった。
平穏な時。
だが・・・・。
金の貴公子が翡翠の貴公子の部屋へと行くと、翡翠の貴公子は、ぼんやりと椅子に座っていた。
其の翡翠の瞳は、静かに窓辺の赤い空を眺めている。
金の貴公子は其の窓辺に座り込んだ。
流れ行く夏の空は、忘れる事のない、あの日を彷彿とさせる。
金の貴公子は溜め息をつくと、
「赤毛のあの子がさ、次は・・・・へ行くって言ってた」
ぼそりと言った。
翡翠の貴公子の瞳が一瞬、止まる。
そして、がたりと椅子を鳴らして立ち上がった。
傍へ来る翡翠の貴公子に、金の貴公子は笑う。
「行くんだろ?? 迎えに」
金の貴公子の質問には答えず翡翠の翼が広がったかと思うと、
翡翠の貴公子は窓辺から飛び発った。
其の姿を見送り乍ら、金の貴公子は二年前を思い出していた。
ああ・・・・きっと、あの時も・・・・彼は、あんな表情で、
自分を迎えに出たに違いない・・・・。
一度でも関わってしまった者は、見捨てられない。
其れは決して彼の場合、御人良しなのではなく・・・・あの人は、
おそらく初めて出逢った其の相手にすら、己の尊い命を投げ出す人なのだろう。
そんな翡翠の人に・・・・時に嫉妬する。
では二年も前から知り合っている自分は、何なのだ?? と。
けれど、そんな事を言っても仕方がないのだ。
あの人は、ああ云う人なのだ。
金の貴公子はブルーに混じった朱の空を見上げ乍ら、自嘲とも言えない笑みを零した。
赤い砂地を歩き乍ら、赤毛の少女は大きく背伸びをした。
「ああ!! もう!! 又、旅の始まりだね!!」
ま、いいけどさ。
岩石や砂利の続く道を歩く赤毛の少女の足取りは、既に旅慣れている。
赤毛の少女は兄より数歩先を歩き乍ら、赤い空を仰いだ。
「あたしさぁ。正直、御兄ちゃんが、そんなに情熱的だったとは知らなかったよ」
後頭部で腕を組む。
「いつも来る者拒まずって感じだったからさぁ。ああ、でも・・・・」
言い乍ら、自分も同じか、と赤毛の少女は思った。
もし昨夜、夏風の貴婦人に拒まれていたとしたら、自分は、おそらく、
力尽くでも彼女が欲しいと思っただろう。
幸い夏風の貴婦人は笑顔で迎え入れてくれたが・・・・もし拒絶されていたならば、
どうなっていたか知れない・・・・。
結局・・・・自己愛が強いのだ。
愛しい人には愛されたいと思う、我が儘な性分。
「やっぱさぁ・・・・あたし達って、兄妹だよねぇ」
げらげらと赤毛の少女は笑った。
笑い乍ら空を仰いで、だが不意に其の目に映ったものに・・・・
「ええっとさ、あたし、席外すわ」
そう言うや否や、赤毛の少女は走って兄の傍を離れた。
其処へ一羽の鳥が降りて来た。
いや、人だ・・・・。
赤毛の青年の前に舞い降りて来たのは・・・・翡翠の貴公子だった。
目の前に下りて来た相手に、赤毛の青年はぼそりと言う。
「本当に・・・・主神だったんだな」
翼の在る翡翠の貴公子の額には、翡翠の紋が浮かび上がっている。
其れは異種の中でも最も精霊に愛されている証である。
翡翠の貴公子は翼を消して赤毛の青年を見上げると、静かに口を開いた。
「御前の本当の心を訊いていなかった」
赤毛の青年は僅かに笑った。
「本当の心は・・・・もう言った」
そう言う赤毛の青年に、しかし翡翠の貴公子は首を振る。
「そう云う事じゃない・・・・同族の居る場所に居たいのかどうかだ」
赤毛の青年は暫し翡翠の貴公子を見遣ると、
「・・・・此処に居るのも・・・・良いなと思う。旅は・・・・好い加減・・・・飽きた」
本音を吐き出した。
だが翡翠の貴公子には其の言葉だけで十分だった。
「ならば、居ればいい」
静かに、そう言う。
二人の間を、夕暮れ時の心地良い風が吹き抜けていく。
岩間には月見草が花を開き始めている。
赤毛の青年は口許で笑った。
「俺は・・・・御前の事を愛している」
吐露する様に心中を告げる。
「嫌だろう・・・・そんな男が傍に居るのは・・・・俺は欲しいものを・・・・
我慢出来ない・・・・」
夕暮れの空は見事なまでに、ターコイズブルーとオレンジの模様を醸し出していた。
すると翡翠の貴公子は言った。
「其の時は俺も、全力で切り返そう」
だから・・・・。
「だから御前には、これからも、ずっと、此処に居て欲しいと思っている」
偽りのない言葉。
赤毛の青年は静かな眼差しで、愛しい其の人を見下ろす。
ああ、此の翡翠の男は、こんな自分でさえ・・・・受け入れようと・・・・
心から受け入れようとしてくれている・・・・。
其の純粋なまでに尊い心で・・・・。
赤毛の青年は其の場に跪くと、赤い頭を垂れた。
愛している・・・・。
「此の魂が在る限り・・・・御前の傍に居させてくれ・・・・」
例え生涯、此の想いが届かなくとも・・・・此の気持ちは変わらない・・・・。
此の翡翠の同族の魂の傍に居たい・・・・。
夏の夕暮れがゼルシェン大陸に、新たなる二人の異種を迎え入れようとしていた。
ここまで読んで下さり、有り難うございます。
BLの赤兄とGLの赤妹が、ゼルシェン大陸に居る事になりました。
二人の想いが、どうなるのかは、これから又、他の御話で☆
少しでも楽しんで戴けましたら、コメント下さると励みになります☆