7.コピックを買おう
コピック マルチ ライナー
聞いたことのないメーカの、聞いたことの無いペンである。
画材コーナーに置いてあったので今まで見逃していたものだ。
売場には販促用の説明文も何もなく、使えるか使えないか判断材料がなにもない。
それでも売っているということは買う人がいるのだろう。他の人は何を基準に買っているのだろうか。もしかして画材の分野では有名で知らない方が恥ずかしいのか?
そもそものきっかけは、行きつけのリサイクルショップで無印マクロスの長谷川製1/72バルキリー、ファイター形態を見つけたことにある。
あまりの懐かしさに涙がでそうになり購入した。
ガンプラは長々と売られ続けているが、他のアニメモデルはあまり出回っていないし、アニメモデルはバンダイの独占に近い状態なので、一期一会とも言うべき出会いである。
さすがは戦車の田宮と並び飛行機の長谷川と呼ばれるスケールモデル界の双璧の一つである。
スケールモデル並のクオリティのキットであるがいかんせん古い。プラスチックが変色しているし、デカールも劣化していて使えない。
そこは思い出補正によりカバーすることにしてガンプラ式の素組で制作する。
ようやく此処でコピックが登場する。
私の中で最強の墨入れツールだった”ぺんてる筆顔料インキ”が、まさかの敗北を喫する。
このキット、モールドが非常に細くて浅い。
墨入れはモールドからはみ出た部分はふき取る前提で作業をするが、モールドが浅いのでふき取るときにモールドの中まで全部ふき取ってしまって墨がのこらない。
困った私が、売っているペンで一番細い物を買おうとしてたどり着いたのが冒頭のコピック マルチ ライナーである。
吉と出るか凶と出るか分からないが普通のペンで墨入れするのは難しいのでとりあえず試す。
結果は吉とでた、写真を見ていただければ効果のほどを分かっていただけるだろうか。
コピック マルチ ライナー以外でも墨入れを出来ないことはないかも知れないが、何倍も時間がかかってしまうだろう。
今回はコピック マルチ ライナーが活躍したが、これ一本で全てを賄える性質のものではないので、ぺんてる筆顔料インキと適材適所で使い分けることになるだろう。