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ヘタレの努力家  作者: りばーしゃ
2つの【出会い】
37/213

朝の運動、そして──また会ったな

夏が終わって無くてちぬ。

電気代かさむぅ…


明日の夜に台風も来るよ!

月曜無理だったら会社休む!へけ!!

 はてさて、外へと出た俺はヴォルグにちょうど良い森へと案内されていた。


 みっちりと木が生えてるわけではなく適度に。


 なんなら木ノ実も取れそうである。




「ここの森なら多少暴れても構わない。ああ、もしトレントが居たら倒しておいてくれ。建築材料になる」




「ああ、助かったよヴォルグ。ここならそんなに遠くないし帰りを心配しなくて良さそうだ」




 流石に目に見える範囲だから安心だな。


 うっかり遠くに行っても森と見晴らしの良い草原だから方向音痴の俺でもなんとかなるだろう。


 森で迷ったらジャンプして方向確認してしまえ。何という脳筋思考。




「一応ここには食料となる木ノ実やキノコが生えてるが…まぁ、あまり食べ過ぎないようにな」




「おう、美味そうなのがあったら手土産にしていくよ。そっちも見回り気をつけてな」




「ああ、ありがとう。では後ほどな」




──ッ!!




 とーん、とひと蹴りしたと思うと、とんとんとそのまま天狗のように跳びながら小さくなっていくヴォルグ。


 うーむ、流石早い。もう見えん。





「ふにゅっ!」




「うむ、早速やるかシラタマ。まずは身体強化から───」








「ぬぬぬぬぬ……よし、三分は持つようになったか……シラタマや、何故逆さまになっておるのだ?」




「ふにゅ?」







「ぬごごごごご…流石に逆立ちでの身体強化はキツい……まてまてシラタマ、地面にめり込んでるめり込んでる」




「ふにゅごごごご…!」




「ぬ、そうだ。よし、シラタマや。背中に乗って重力魔法俺にもかけてくれ。それで腕立てするわ」







「ぐおお…これは……効く……!」




「ふにゅにゅにゅにゅ…にゅ!」




「待てシラタマ…!それ以上は…!ぐおおおおお!!!?」







「しゃおらっ!!慣れたぁ!!」




「ふんにゅ!!」




「ぐああ!!!!シラタマテメェ!!…おごごご…!」







「あーそこそこ。あー効くー。シラタマそこ重点的に頼む」




「にゅっ、にゅっ、にゅっ」




「あ〜……よし代われシラタマ。揉みほぐしてやろう」




「ふにゅー♪」







「ぎしゃー」




「トレントだ!おっら飛んでけシラタマ!奴に重力かませ!」




「ふにゅー!!」




「ぎしゃー!?」







「うむ、朝としてはこんなもんだべや。なぁ、シラタマや」




 ボッキリと全ての枝をへし折った動かぬトレントを椅子代わりにし、すっかり顔を出した太陽を見て呟く。




「にゅふー…♪」




 ふんにょりもんにょりとシラタマをこねこね。


 はたから見たら俺の体格も相まって虐待に見えるだろうか?


 しかし等のこねくり回されてるシラタマはこれがなかなか気持ちが良いらしい。


 俺も癒されシラタマも満足。


 WinWinな関係だ。こねこねこねこね。




「ぬ?なんだあの光る物は……」




 シラタマのふわもちな感触に癒されていると、前方のある物が目に留まった。


 んん、何だあれは?見覚えがあるような……


 ああ───あれは───




「あの洞窟に生えてたキノコか」




 ぽやーんと、黄緑色に光る、俺とシラタマが出会ったあの洞窟に生えてたキノコ。


 そこまで日は経っていないというのに懐かしささえ感じる。


 仕方ねぇ、今日までが濃すぎたんだ。




「あのキノコ、見えるかシラタマ」




「ふにゅ?」




 こねくり回す手を止め、ひょーいとシラタマを持ち上げ頭の上という定位置へ乗せる。




「ふにゅー!」




 きのこー!とでも叫ぶかのように鳴いたシラタマの喜びの弾みがほよよんと頭に伝わる。


 見えたか。つーかあのキノコの発光強いな。


 自然じゃありえんレベルだがここは俺の中の常識と違うしな。




「うし、取りに行くか。トレントは……持って行こう。今の俺なら丸太と変わらんし」




 立ち上がってひょいと俺の腰幅程のトレントを肩に担ぐ。


 丸太は持ったぞ!トレントだけど!




「ふにゅにゅ!ふにゅあー!」




 あ、またふにゅ以外の言語が出てる。


 どうやら感情によって出るらしい。


 ぽいんっ、ぽいんっ、と頭で弾むシラタマ。


 尚、キノコまでの距離はそんなに遠くない、五十メートル程だ。




「おお、確かにあの洞窟のキノコとおんなじだな。綺麗にサークルが出来てる」




 キノコと言うのは胞子を飛ばして増える菌類であり、よくサークル状になっている。


 光るキノコで出来たサークルはなかなか神秘的な感じだ。




「ふんにゅー♪」




 ぴょいーんと、シラタマは頭から飛び降りるなりキノコを一つぶちぃとは引っこ抜いた。




「おう、食ってもいいが一つにしとけよ。朝飯が別にあるからな」




「ふにゅー♪」




「お前ホントそれ好きだな」




 許可が出るなりすぐ様もしゃもしゃと美味しそうに頬張る。


 そういえば俺は食った事はないな。美味いのだろうか?




「とりあえずこのキノコとトレント持って帰るとするか。そろそろ腹も減ったし」




「ふんにゅ!」




 任せろー!と言わんばかりの手際でシラタマがぶちぶちとキノコを引き抜く。


 うむ、ならば任せるとしよう。




「任せたシラタマ。俺はその間にトレントのへし折った枝も集めておくから」




「ふにゅー」




 おっけー、と片手をふりふり。やだウチの子可愛い。


 枝を集める必要は無いと思うが薪替わりにはなるだろ。




カナタ


「筋トレ補助にマッサージ…そして癒し…怖ろしい子……ッ!」




シラタマ


「にゅっやにゅっや、にゅー♪」

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