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War battle  作者: るる
9/12

9話 決着

「前らは後ろに下がっとけ!」


 初めて男らしいザキを見た気がする。

 睨み合いが続き、背後からマアルが来るのを待つ。


---


「バレないように、バレたら蜂の巣だ」


 血のついてあるナイフを手にしながら恐る恐る階段を降りる。


---


 前にばかり集中していたせいで、背後を警戒していなかった。

 気づいた真彩が叫ぶ。


「後ろにも敵が来てる!」


 漁夫の利を狙っているのか、状況を見つめている。


「くそ! どうする翔太」


 花岡は作戦を続けることを決めた。

 もしやめてしまうとマアルが死んでしまうことになる。

 そんなことはよく考えればわかることだ、だが今は殺すか殺されるかの状況、みんなが恐怖に満ちていて、冷静な判断ができなくなって来る。


「マアルがしっかりとやってくれる、そしたら次はあいつらだ、とりあえずザキ、俺はこいつらを相手する、お前は後ろを頼んだ」


 一度、ためらったが、その指示に従い、私たちの前に立つ。


「俺が守るから、安心しろ」


---


 心臓が出て来そうなくらいバグバグと音を立てている、階段を降りきると、何やら翔太と敵の声が聞こえる。


「やばい、一人やられた、どうする? あいつらの背後にも敵がいる、もしこも状況を打開できても、次はあいつらが攻めて来る」


 今回の戦いで、十人死ぬことになる。

 みんな死にたくないのは当たり前だ、だが、生き残る方法を探しても見つからない。

 冷静になることができないのだ。


「リーダー!」


 二人の声しか聞こえない、おそらく一人はダメになってるんだろう。


「お前、早く立てよ!」


 少し怒りが入った声が聞こえた。

 階段を降りてゆっくり玄関に向かう。


「ここ左か」


 そして敵の声も近くなっていった。


「確実に一人やらなきゃ、俺は、味方が」


 ナイフを強く握りしめ、壁からゆっくりと玄関を覗き込む。


「真彩の予想は当たってたのか、流石だな」


 俺は心を落ち着かせて、覚悟を決める。


「よし、いくぞ」


 ゆっくりゆっくり、敵に近づく、狙いは一番、後ろにいるやつだ、しゃがみ込んでいる。


「後ろにいるやつをやると、あいつらが中に突入する、大丈夫だ、いくぞ」


 敵全員を確認できて、仲間も確認できた。

 俺は強くにぎったナイフを後ろのやつの胸あたりに刺した。


 流石に後ろから来るとは思わなかったのか、驚いた様子で俺の方を見た。

 悲鳴と怒声が聞こえる。


「ぐああ、痛い痛い」

「大丈夫か! (たかし)


 リーダーがこちらに走って来るがチェックメイトだ。


 怒りに任せ、我を忘れ、完全にあいつらのことを忘れて、俺の方へ走って来るが、作戦通りだ。


 翔太とゆあたんが突入して来た。

 俺は後ろに下がりながら言う。


「ゆあたん? ザキはどうした?」


 翔太がリーダーを後ろから刺して、隆の近くにいた一人をゆあたんが戦う。

 翔太はやり損ねたのか、リーダーがなにかを言いながら血まみれで近づいて来る。


「この運営は、くる、って、や、が」


 そしてとどめの一撃を翔太が刺す。

 返り血がすごい。

 ゆあたんの方を翔太が見つめる。

 まだ殺せていない、ラストの人が命乞いをしていて殺すことができないのだ。


「お願いします! この通り! ナイフは!」


 ナイフを横に捨てた。

 翔太が何やらおかしなことに気づいた。


「甘城? 様子が変だ」

「どういう風にだ」


 私はその言葉を聞いて、嬉しく思った。


「ねえねえ、」


 顔を近づけナイフを当てる。


「やめて! ください!」

「ごめんね?」


 そう言ってナイフを顔に刺したのだ。

 だが血が出ていない、そのことを確認するとお腹に刺す。 とどめの一撃だ。

 花岡が名前を呼びながら近づいて来る。


「甘城! 顔に刺すって、お前らしくないぞ?」


 何事もなかったかのように答えた。


「だって、血が出てなかったから」


 甘城が殺した敵は顔を刺されたはずなのに血が出ていない、だが切れ込みは入っている。


「顔は流石にあれだからじゃね?」


 マアルが歩いて来る。


「そうだな、流石に刺激が強すぎるもんな、お腹でも変わらないけど」


 すると真彩とザキが部屋に入って来る。


「やばいって! 相手がナイフを投げてきて、それがザキの足に当たって」


 ザキは何事もなかったかのように歩いているが、とても痛そうだ。


「大丈夫か? ザキ」

「ああ、大丈夫だ」


 すると敵の声が聞こえた、女だ。


「私たちは、運営チームA、君たちは強い、だがら消すことにするよ」

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