コード・フェルマータ
――ちょうどその頃。作戦が開始される。
作戦名――「コード・フェルマータ」。敵戦力の分断――そして、撃破。
マスターから届いた司令。
「さっきと同じだ――行くぞ」
「了解」
「おうよ」
スラスターを吹かし、三人は戦場へ向かう――
アメリカには今、兵器などないというのが現状だった。だが、破壊と再生が毎日行われる消費社会には――ビルを破壊するための爆薬ならある。
つまるところ――爆弾を抱えたアンドロイドで、特攻するのだ――
――敵部隊、捕捉。
一人になった俺は、会敵する。
「アヴァランチ、戦闘開始する」
近接戦を仕掛ける。こちらにいち早く気づいた、パワードスーツ兵を、切り倒す。だが。
ピピッ! バオンッ!
電子音の刹那、爆発。
飛び交う鉄片が、体に突き刺さる。
「特攻――?」
ああそうか。こいつらは人じゃない――ただのロボット。だから、問題ないということか?
だが、それで、何人殺した?
いや、今はそんなことより――
距離をとり、中距離から、撃破する。
ハンドガンをロングソードの代わりに形成。速射する。
飛び交う銃弾は狙い違わず、爆薬を撃ち抜く。
バオンッ!
誘爆する。そしてそのまま部隊ごと機能停止させる。
「こちらアヴァランチ、敵戦力の沈黙を確認」
「マスター了解。ヴァイアランの援護を」
「了解」
簡略化されたマップに光点が一つ。
スラスターを最高速で吹かす。
少しペースが速い気がする。