第一次作戦終了
フェイズスリーが開始される。
「ここが司令部か?」
そこは古ぼけた屋敷のようだった。なるほどこれならわからないだろう。
だがなぜか、無人だった。音一つない。
「アヴァランチ、来い」
そこには、、明らかに軍の物ではない物――人形があった。
そして口を開く。
「ここは、違う。だが、どこに――まさかッ!」
「ヴァイアラン?」
冷静な彼らしくない。口調は荒く、激しい。
「奴ら――兵士ごと司令部を破壊しやがった。くそっ!」
拳を打ち付ける。
「こちらヴァイアラン。フェイズスリー、失敗。帰投する」
「わかりました」
こうして、俺たちの初陣は、ただ敵に犠牲を出して終わった。ただの戦争なら十分だが、俺たちはそれには当てはまらない。戦いを、無作為に生んではならないのだ。
それに、敵戦力を完全になくすというのなら、途中で終わらせるわけにはいかない。
帰投してから。
「今回の作戦失敗には、あなた方に責任はありません。ただ敵が、味方の命をなんとも思っていないことを明らかにしただけです――」
一度呼吸を置き。
「――アメリカが、ユーラシア連合と同盟を結びました。これからは、さらに戦線が拡大します」
苦虫を噛み潰つつ言う。アメリカと、ユーラシア連合の協力体制。確実に、俺らの技術――不死の技術を狙っている。そしてその時。
「たった今、情報が入りました。アメリカのアンドロイド部隊と――ユーラシア連合のパワードスーツ部隊が、北海道に上陸。直ちに作戦を開始します」
俺たちは、また出撃する。
人気のない作戦室でマスターは一人、思う。
――本当に、自分たちは世界から戦争をなくすことができるのだろうか、と。
このままならば、確かに可能なのかもしれない。だけど、あの男の存在は、計算に収まらない。果たしてできるのか? わからない。それはもう彼らに頼るしかない。
なんかこう……もう少しうまく書きたい。
……いや違うな。もっとだ。