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作戦前の波乱
「これが……」
「甲標的か?」
「ええ見た目はね。実際にはいろいろと違うんだけど」
目の前には、小さな潜水艦のようなものが三つ。フォルムは第二次世界大戦という過去の大戦の兵器――甲標的に似ている。
「そもそも、これは、輸送用――というよりは、強襲用という方が正しくて――」
まとめると、ノット数にして、50。なるほど、輸送用ではない。装甲もほぼなく、攻撃手段はない。
「まあ、索敵も終わらなければ、どういう状況にあるかはわからないから、予定通りに動いて」
「了解」
そんなこんなで、予定の三日前――
「何ですって! 上陸開始したって――」
「嘘だろ!」
「いいえ――これから、スクランブルに入ります。戦闘準備を整えてください」
「了解」
くそ。予想はしていたが、ここまでとは。
五分ほどで準備を終え。
俺たちは、出撃した。




