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コード・スタッカート

第三章 拡大する戦線、止まらないオルゴール


平和、というか落ち着いた日常を過ごし、来てほしくないものがある。

だが当然それはやってきた。

「コード・スタッカート、開始してください」

おちゃらけた日常の中でも訓練してはいたので、さして問題はない。

問題なのは、そもそも分断する物が、わからないということだ。

「了解。ヴァイアラン、出撃する!」

「システムオールグリーン、ディーヴァ、作戦開始」

「アヴァランチ、出撃する」

三機が、空に飛び立つ――ガスで汚れきった空へと。


「ターゲット確認――行動する!」

パワードスーツ兵を、確認。加速し、一太刀で叩き斬る。

鮮血。今は何も違和感すら忘れた自分を、心の中で十回ほど殺す。

(あー嫌だ。なぜこんなことを続ける?)

心の中で毒づく。

頭を振るい、振り払う。とにかく今は戦闘に集中。変な感傷は後だ。

そのまま、、地を蹴り、加速!視線を注目させ、その隙にヴァイアランが倒す。

とりあえず、制圧――

「警告! 敵影接近」

システムから、警告される。第二波。

「撤退せず、進撃。本拠地まで進むぞ」

「了解!」

迫り来る銃弾を躱し続け、乱戦に持ち込む。

この距離なら、俺の独壇場だ。ナイフを、投擲。そして蹴り倒し、加速する。

血の雨が降る。装甲が、赤く染まる。

その間にも、第三波が来る。

「きりがねぇ」

ディーヴァがぼやく。

前回のような明らかな作戦もない感じではない。明らかに――統一されている。

しかも、戦いの基本は「敵より数をそろえよ」であるように、劣勢とは言わなくても、少し分が悪い。しかも、全方位からくる。

「アヴァランチ! 上からも来る!」

上?

一瞬ちらりと見る。ドローンが、銃を、構える。

そして、視線を戻す。サイドステップで、躱しつつ、それを見た。

――レールガンを持ち、狙撃の機会を窺う、アンドロイドを。

「ヴァイアランに通告!レールガン持ちがいる!」

「了解」

すぐさま、彼が動き、的確に数を減らす。だが。

いつの時代でも、制空権というのは重要だ。ドローンに空中を支配され、地面に穴が開き、機動性を削いでくる。前回とは違う。直接的にではなく、間接的に。

「くそっ!」

空に注意を向ければ、アンドロイドが。そちらに向けると、空から。

まずい。しかも、ドローン自体は、低コストゆえ、かなりの量がいる。

命中精度もくそもない、お祭りの射的用のライフルでさえ、当てられるレベルの密集度。

空が、黒く染まる。

それでも。あきらめるわけには、いかない。自分たちが死ねば――また無作為に人が犠牲になる。それだけは――だめだ。

ヴァイアランが、ビットとハンドガンを使い、必死の対空網を張る。

ディーヴァが地上を攻撃する。俺は――

「avalanch system limit over」

リミットを解除し、飛翔する。手の内を明かしてしまうだろうが、今は仕方がない。

こいつらは、対地用にのみ作られたはず。だから無力化されるはずだ。

――予想通り、ドローンが動く。高度を上げようとするが、それを、ハンドガンで破壊していく。空が、青い空が見えてくる。


音楽系ばっかなのは自分が好きだからです。

当初はちゃんとした意味があったのに、今ではもう特に表に出ることはない……

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