マスターの記憶
――室内に、あいつと、彼らが集まる。あいつが口を開き、言う。
「君たちの役目は終わった。これからは、自由だ」
「あの……パンドラを起動して。制御しないままなんて、いいのでしょうか?」
一人の少年が、今のヴァイアランだ――はおずおずと手を上げ。
「問題ないさ――なぜなら、荒れは元々、制御されるべき兵器じゃないし――」
唇を舐め、
「私がいるから、問題はないさ」
そう言い放つ。一人、驚いた顔をし、私に気づく。ドアをそっと閉め、部屋に戻る。
ユーラシアから宣戦布告され、早二カ月。兵器はあの「パンドラ」だけ。そしてそれの起動は終わった。でも、なにか、いやな予感がする。そう思いつつも、睡魔に意識を刈り取られた。
一日後。
「ぐうううっ……き、さま、何を……?」
焦点の定まらない目で、昨日の少年は彼を睨む。その目から、力が抜けて、光を失い――少年は、死んだ。私の装甲に、彼の死体が反射して映る。そして彼は言う。
「行こうか、マスター。あともうひと踏ん張りだ」
「はい……」
私の言葉に、覇気はなく。あいつの後ろを、ゆっくりと弱弱しくついていく。後ろで彼の仲間であろう者たちが必死に救助しようとしているが無駄だ。傷も負いすぎているし、何より、この後ここはなくなるのだから。
空には、雲に隠れた月がひっそりと浮かぶ――
そのあと。あいつはユーラシアのミサイルを発射し。オーストラリアを破壊した。
そして自分が開発したあの技術を日本に売り。私に計画を渡した。そこには。
「ギア:アヴァランチ以外のギアを自壊、および撃破」
そう書かれている。そんな計画には、賛同したくなかった。でも私は、願った。
あの、私に告白した、少年の願い――
――戦争を止めてくれ。
あの真摯な願いが、かなえられるように、と。
だから、私は賛同し、そのプロットに準じた作戦を練り上げている――
話が面倒になってくるところですね。
うまくまとめたい。




