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「じゃあ次は魔術の属性についてですね」
「また魔術か……」
冬夜はその言葉にテンションを下げていたが、神崎は笑いながらそれがメインですからと答える。
一方陽菜はと言うとまた話がつまらないと読んでか適当なソファに寝転がっていた。
「まぁ皐月君も諦めて覚えてくださいね。なんたって基礎中の基礎ですからね」
「善処はするよ」
「それじゃあさっそく始めていきますね――――」
そこからはまた講義が始まる。
おおよそ魔術には5種類の代表的な属性があり、内容は火、水、雷、土、風の5種類である。
この属性は相性があり、相性がいい順で火→風→土→雷→水→火となっており1周するようになっている。
この5つの属性を一般的に5大魔術と言い、この中から1種ないし2種類を使用する人がだいたい半分くらいらしい。
この5つ以外の魔術を使う人もいるが分類が難しいため、この5つを基本にしている。
ちなみにこれ以外の魔術を使う人の属性は見た目で判断される。
「――――と言うことです。」
「大丈夫だと思う。多分、一応、おそらくは。」
「それは全然大丈夫じゃないのわかってる?冬夜」
先ほどから邪魔しかしていない陽菜は無意味に口を挟んでくる。
ふと、冬夜が時計を見上げると昼過ぎを指していた。
「さてもうこんな時間ですか。私はもっと早く終わらせるつもりだったんですけど、こればかりは誰かさんのせいなので仕方ないですね」
「それはそのほんとにすいませんでした」
冬夜はその場で土下座しそのまま話を進める。
「まぁとりあえず今日中にやっておきたいことがまだあるのでいったん休憩にしましょう。私も準備があるので。」
神崎は準備ができたらまた放送で呼び出すのでどこかでお昼でもとってきてくださいと続けた。
このままここにいても仕方がないので二人は言われた通り、休憩に行くことにする。