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微妙な距離

 ここ最近、よくトサカと二人で昼食をとる。翔子は食堂で食べることがほとんどで、うちの学食は食べ物の持ち込みは禁止だ。ということで、今日も今日とて男同士、クラスの隅っこで机をくっ付けてそれぞれの弁当箱をつついていると、真っ赤なタコさんウインナーをかじりながら真っ赤な髪をしたトサカが真剣な顔になって口を開いた。

「チョット悩み事がアるんだ。······キいてもらってイイか?」

 いつもは無言か愚痴を吐きあうだけなので、俺の方も「お、おう······」と少しかしこまりながら先を促した。(悩み事って何なんだろう?)期待を半分ほど持ちながら、トサカの枯れぎみの声を待った。


 「オレって······変···かな?」


 言っている意味が分からなかったので、素直にどういうことかを訊いてみる。トサカはその反応が想定どうりだったらしく、一瞬嬉しそうに笑った後、すぐにまた深刻そうな顔に戻る。

 「オレさ·········オレさ···!! サイキン······サイキン!」

 「サイキンがどうした? ······最近、ようやく自分が細菌並みだってことが分かったのか!?」

 俺渾身のギャグは、2つ席の離れたデブオタクに笑われただけだった。トサカは頭を抱えて数秒間停止したのち、何事もなかったかのように話を再開した。


 「······サイキン、タコさんウインナーが無性にスキでタマらねぇんだ!!」


 「···························で?」

 「···························ハ?」

 ぽかん。

 その言葉を顔全体で表すトサカ。

 ·········どうやら俺の返答は間違いであったらしい。ならば、トサカはどの様な返しが良かったんだ? 「俺も好き!」やら「ガキ臭い」が良かったのか············、ええい! 考えていても仕方がない! ここは何か発言して場を繋げるのだっ!!

 考えに考えた挙げ句、俺は極地に至った。

 「··········································タコじゃないウインナーだけどあげる~! プンプン?」

 俺の顔は真顔で言った、言ってしまった! 3つ席の離れたデブに笑われたっ!!

 ············まぁ言ってしまったものは仕方がないないので、真ん中あたりを斜めに切っただけのウインナーをトサカの弁当箱に投げ入れる。トサカも嬉しくないのか残念な顔だ、それはもともとか。


 「「·························································」」


 再び訪れる沈黙。

 普段もこんなものなので違和感はない。むしろ、先ほどまでのやり取りの方がおかしかったのだ。そう言い聞かせつつ、自分の小さめの弁当箱に入った片割れのウインナーを頬張った。

 前回の投稿から結構時間が経ってしまいました。

 それというのも、人と喋らないせいで落ちまくった滑舌をもどしていたからです。しかし良くしてみたはいいものの、全く使い処がありません。話す人いないし、いっつも一人カラオケだし·········。こんなことなら街にナンパしにいった方が、まだ有意義だったかもしれません············。

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