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相も変わらず迷走中

 「英雄ですが何か?」


 こちらを見てニッコリと微笑む英雄えいゆうさん。

 それに腹を立て殴りかかる翔子。喧嘩がかなり強めのトサカでさえ防げなかった翔子の重い一撃を、英雄さんは片手で軽くいなすことで防いだ。さらに怒った翔子は、ムチムチの綺麗な足をしならせながら回し蹴りを放つ。これも英雄さんはいとも簡単に防いでしまう。そんなことが数十回続いた後、さすがの暴れん坊お嬢様の可愛らしい顔にも疲れの色がみえはじめ、ついに、100目の攻撃として脳天アッパーを繰り出した後、疲れ果てて座り込んでしまった。英雄さんも肩で息をしてはいるが、大した怪我や疲れは見られない。

 (本当に強いんだなぁ······)

 自分で英雄と名乗るだけのことはあるな、とひとしきり感心した後、お礼を言うべく英雄さんに近づいて頭を下げる。

 「あの、ありがとうございましたっ! 貴方が居なければ今頃この娘がどうなっていたか·········ほらっ! 翔子も謝りなさい!!」

 「あんたはあたしのお母さんかぁ? ······ふぅ···」

 ふて腐れれながらも、座ったまま小さく頭を下げる。

 「ふははははぁ! 別に構わんよ。英雄さんはには優しいからね! ······で、君たちには彼氏はいるのかな? いなければさ、助けてあげたご褒美にデートをしてくれないかね? 遊園地のカップル達を見てると腹が立って仕方がないんだぜ」

 キャラが定まっていない喋り方の英雄さん。てっきりトサカやA君と同種の糞野郎かと思っていたが、どうやら俺と同じ穴のむじなのようだ。

 一気に親近感が湧いたので、思いきってツッコミというものをしてみる。

 「黙れ屑。俺は男だから彼氏なんて概念存在しねんだよ。見て判んねぇかぁ? なら5、6回死んで詫びろ」

 一瞬頬がひきつった英雄さんだったが、すぐに人の良い笑みを浮かべて、

 「そうか、ならすまんかったのぉ······流石に死ぬことは出来ませんが、1発殴ってもよきですよ?」

 「ならば」

 俺は何の躊躇ちゅうちょ躊躇ためらいもなく、英雄さんの金的なものに鋭い蹴りをいれた。力は弱くとも履いている靴がブーツだったので、英雄さんにはかなりのダメージを与えれたはずだ。現に英雄さんはコンクリの地面に倒れこんで悶絶している。

 「ケッ、所詮はこの程度の糞雑魚か······何が英雄さんだよ? 調子のってんじゃねぇよ、社会のゴミが。······ほら翔子、さっさとトサカと松浦さんを追おう」

 「ちょっと待って。もう一回こいつを蹴り倒してから行くから」

 水を得た魚のような嬉々とした表情で英雄さんを眺め見る翔子。瞳孔が開ききっていてかなり怖いが、英雄さんは俺のプライドを傷つけた。よって、守る理由も無い。

 「遊ぶのは良いけどさ、早めに来てくれよ。ほどほどでな」

 「分かってるわよ! 警備員を呼ばれない程度に加減してあげるわぁん」


 翔子の影響か、さらに俺の性格が悪化してきた。まぁ腕力が無いだけマシだよねっ!

 妹にこの小説を見せたら「病んでるな」と言われました。

 そういえば、格ゲーでよく使うキャラも『病んでる』キャラだったりします。小学生の頃、先生にはネガティブ発言が多すぎると何度も注意されましたし、「本当のことを言ってみろ」とか言われても、本当にヤバすぎてとても口に出来なかったりしました。

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