第二話 仲間とともに、異世界へ転生!
今日はもう一話、投稿します。
―――目が覚めた。
気がつくと、俺達は森の中にいた。
えっとここは.....ああ、思い出した。ここは確か、人族大陸にある〈孤高の森〉だな。
どうやら無事に転生できたらしい。
大地は......気持ちよさそうにぐっすりと寝ていた。見たところ、俺も大地も服がぼろぼろだな。そういえば恩恵があるって言ってたよな。大地が起きてから確認するか。
種族が変わったりしたのかな?
大地を観察してみたが特に変わった様子はない。きっと前世と同じく、人族なのだろう。
俺はというと.........さっきから前世では感じたことのない感覚があるんですよねぇ〜。
具体的にはなんか、音がすっごいよく聞こえる。こころなしか耳の位置も違う気がするし、しかも耳を少しだが動かせる。.......ちょっと怖い。
あとは、手とも足とも違う感覚があるのだ。気になったので動かそうとすると、しっかりと動かせた。
なんか動かしやすいな。
動かし具合からそれが体の後ろについていることがわかったので、後ろを振り向き違和感の正体を確認する。
それは、全体的に白銀の色をしていて、先っぽが薄い水色に染まっている......尻尾だった。
は? 尻尾? ってことは、獣人族か何かかな?
うーん。
こりゃステータスを確認したほうが早いかな。どんな異能を発現したのかも気になるしね。
(ステータスオープン)
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基本情報
名前 フブキ
種族 氷妖狐
職業 武人
属性 氷
ステータス
体力 2500/2500
魔力 150/150
妖力 ∞/∞
筋力 1200
耐久 1100
俊敏 2000
異能
『無限妖力』
妖術
『氷妖』
スキル
『万能感知』『武具収納』『妖術』『人化の術』『言語理解』
称号
【狐の始祖】【武王】【妖の使い手】【転生者】
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えっと〜〜〜
は?
なんすかこれ? 俺、始祖なの!?
.......俺は狐種の始祖で、妖力が無限になってる。妖力に関しては俺の異能で無限になっているんだろうな。ほとんどは名前でわかる。
ステータスに関してだけど、この世界の平均ステータスがわからないから、自分のステータスが高いのか低いのか不明だ。
まあ、【武王】っていう称号がある時点で、すごいステータス高いんだろうな〜とは思う。
それにしても狐か〜
ん? というかスキルに『人化の術』ってのあるじゃん。
獣人差別が激しいなら重宝したんだろうな。でもこの世界って獣人に対する差別はあまりないみたいだからな。使うところは少なそうだけど。
さてと、ステータスも確認できたし、次は居場所の把握かな。相変わらず大地は寝たまんまだし、魔物とかに襲われないようにしないように注意しよう。
俺は現在の場所を確認するために、木に登ろうと軽くジャンプした。
すると、体が一気に浮き上がり、50メートルくらい高く飛んでしまった。
「は!? マジかよ!」
思わず叫んでしまったが、これで証明された。
俺のステータスは、身体能力がバケモンなんだろうな。
まあいっか。把握も楽になりそうだしね。
俺は見える範囲で一番大きい木に枝から枝へジャンプして乗り移った。
いや〜便利やな〜。
ちなみに見る限り、木しかなかった。広すぎだろこの森。
◇◇◇
あれ、頭がぼんやりする...。
俺は吹雪を助けようとして、一緒に.......。
あれ? でも体の感覚はあるな。だったらぎりぎり助かったのか? それにしても眠いな。
「―――い―――じ――か?」
なんだか誰かの声が聞こえる気がする。
こんな崖の下でずっと寝てるわけにはいかんか。野生動物もいるかも知れないし。
仕方ない、起きよーっと。
「ふぁあぁあ」
そう思って俺は大きく口を開けて、欠伸をした。
目を開けると、光が差し込み眩しかった。
そしてしばらくするとようやく視界が晴れてきた。何かが視界に映り込んでくる。
―――知らない誰かが俺を覗き込んでいた。
「おい大丈夫か?」
そいつは声をかけてきた。正直怖くてたまらない。
なぜならそいつは狐に似た耳と尻尾を持っている、とても普通の人間とは思えない姿をしていたからだ。
「うわぁぁぁぁぁ!!!」
俺はびっくりして叫んでしまった。
するとそいつは素早い動きで俺の口をふさぎ、腕を抑えて無力化してきた。
「静かにしろ! 魔物が来たらどうする!」
魔物? 異世界転生モノの作品でよく見る奴か? 何を言ってるんだこいつは?この世界にそんなのがいるわけないじゃないか。
「まったく、やっと起きたと思ったら急に大声上げて。寝ぼけんなよ、大地」
そいつは、俺の名前を呼んだ。
なんでこいつは俺の名前を知ってるんだ。
何故か、こいつの声を聞いた事がある気がするけど、今はそんな場合じゃない。
その時、こいつは拘束を解除した。
俺は立ち上がり、拳を構えて警戒しながらそいつに問いかける。
「誰だお前は」
するとそいつはびっくりしたような顔をすると、呆れながら口を開いた。
「誰って、わかんないのか大地?」
「わかるわけ無いだろ。狐のような耳と尻尾を持ってるやつなんか俺の記憶にいない」
「うっわ、そうだった。今の俺、狐の獣人じゃん」
そいつは心底嫌そうな顔をしたあと、何やら呟いた
「『人化の術』」
するとそいつの耳と尻尾が消えてしまった。
なんだ? 何をした? コスプレ? いや違うな。あの耳と尻尾はあいつの感情によって動いていた。コスプレではないはずだ。
「大地、これでもわかんない?」
そう言われて俺は改めてそいつの顔を眺めた。するとある事に気がついた。
こいつ....もしかして...髪や瞳の色は違うし、身長もちょっと低い気がするけど、声や見た目はそっくりだ。まさかこいつは......
「吹雪、か......?」
「やっとわかったか。転生の影響で記憶がなくなったのかと焦ったよ『解除』」
狐の獣人になった吹雪がそう答え、ホッとしたように胸を撫で下ろした。
何だ吹雪だったのか。狐の耳と尻尾があったからぱっと見、誰かわかんなかった。
ん? そういえば、吹雪は今〝転生〟って言った?
「おい、吹雪。転生ってどういうことだ?」
「あー、そういえば説明しなきゃなんないな」
すると吹雪は、俺が寝てる間に何があったのか詳しく説明し始めた―――。




