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nobody   作者: 福郎 犬猫
そして少女は魔女になる
62/86

粗雑な魔女3

しばらく歩いて人気のないところを見つけて止まる

「それで何なんですか」

「バティストだ」

「え」

「天使、いや女神と繋がっているのはバティストで間違いない」


バティスト顧問

最古参の騎士で現役の騎士の多くを師事したと聞いたことがある

「どうして、そんな人が」

「分からない、何の尻尾も出さないからな」

「それならどうして断定できるんですか」

「先代からそれなりの地位にいて、ディートリヒやレオノールを殺せるのはあいつだけだ。それにあの子の証言では天使といる人物とある」

ディートリヒとレオノールはテオのご両親だ

バティスト顧問と天使にテオのご両親が殺されていたなんて

「でも確信するには弱い気がしますけど」

「二人は逃亡の身であったことから、余程の顔馴染以外は警戒していたはずだ。バティストはこの国でのディートリヒの師ともいえる油断するには十分だ」

説明してもなかなか飲み込める内容ではない

そんな私にブレイズさんが

「私が言う事の全てを信じろとは言わないが、バティストあの男だけには気をつけろ」

ブレイズさんにしか分からない何かがあるのだと思って

話も済んだので皆の元に戻る



調査と行っても、出来ることはほとんどない

ブレイズさんの存在は皆にはまだ言わない約束だ

それにあなたは天使と関係ありますかなんて質問ができるわけない

なので私達に出来ることはベルトラン隊長が言った通り、調査すること自体が目的なので天使で知っている名前についてはマティアスとラウルさんから聞いているので

チャミュエル、シャミハザ、ペネムエという名前について知っているか聞き込みをするだけだ

都合よくバティスト顧問に会えるならそれでいい


フォルカーとマリーと3人で騎士団内部を歩く

マリーが主に顔馴染の騎士たちに聞き込みをしてくれたが、天使ということを伏せて名前を尋ねても知っている人はいなかった


改革派の騎士たちは私達を不審に思いながらも、改革派の重鎮であるマリーの父親の影を気にしてか無下にされることはなかった


「下っ端にいくら聞いても意味ないだろ」

「そうですよねフォーさん、普通は大々的にやるもんじゃないですよね」

二人は成果のない聞き込みに音を上げ始めた

「そんなこと言わないで、今回は聞き込みをすること自体にも意味があるんだから」

フォルカーは始めから聞き込み自体にはやる気がないのは予想していたが、マリーも音を上げるとは

「しゃらくせーですね、こうなったら馬鹿親父のところに行きましょう」

「いいなそれ」 

確かにマリーの父親のほうが他の人に聞くよりも有意義な聞き込みが出来るかもしれないが

「マリーはそれでいいの」

「あぁ別に大丈夫ですよ。私は気にしでないので」

彼女は何も意に介さないようにいう

「かったりいことはやめにしようや」

と2人は私を無視して、マリーの父親の執務室へ向かう

マリーの父親ファブリスさんの執務室の前につくと

マリーはノックをしたあと、相手の声も聞かずに扉を開いた

「父さん、来たよ。いるー」

執務室の中にはファブリスさんと数名の部下がいた

「マルグリッドか、今更何か用か」

「可愛い一人娘をそう無下にしないでよ」

「どの口が言う、俺を無視して調査隊なんかに入ったのはお前だろうが」

「そんなことで怒んないでよ。それに今じゃ姫様の護衛騎士だよ。親として誇らしくないの」

「お前は何もわかっていない。もう王なき今王族に何の価値もない」

「流石にそれは不敬ってやつじゃないの」

「いいかマルグリッド、これから王に頼らず騎士たちで国を守らなければならないのだ。そんな犯罪者達とつるむのはやめなさい」

犯罪者とはフォルカーは間違いないが、達と言うことは私も含まれているのだろうか

「今まで散々王に甘えておいて、いなくなったらそれなの。結局自分達が権力がほしいだけじゃない。それにフェリ先輩は犯罪者じゃないし、素敵な人だし」

マリーも流石にフォルカーのことはフォローできないようだ

「確かにお前の言う事もわかるが、国を守るためにはそうするしかない。それとも現われるか分からない王を神にでも願うのが騎士としてあるべき姿だというのか」

ファブリスさん達が改革派の考えは、

王に頼り切らず、自分たちで歩んでいく。マティアスから聞いたテオが掲げた理想と近いものを感じる

「ファブリス隊長、急に申し訳ありません。私達はお尋ねしたいことがあるのです」

この親子には申し訳ないが、本題の方の話をする

「その尋ねたいこととはなんだ」

「チャミュエル、シャミハザ、ペネムエという名前に聞き覚えはありませんか」

「知らんな」

尋ねるやいなやすぐに否定の言葉が来た

これらの名前を聞いても何の反応もないことから、本当に知らないのだろう

「それでその名前が何だと言うのだ」

「それは、私もわかりません。ベルトラン隊長からその3人について調査するよう指示を受けただけなので」

「馬鹿げた話だな」

「どういうこと」

「私はベルトランほど仲間思いの騎士を知らない。いやただ単に部下の死を恐れているだけかもしれんが」

「だから何だって言うの」

「あいつが部下に事情も話さず、敵対派閥に行かせることはしない。先ほどの名前は何を意味するのか言いなさい」

ファブリス隊長この人を侮っていた

マリーからはもっと不仲だと聞いていたが、そんなこともなくこちらとの会話に応じる

「あの」

必死に言葉を選ぶ

この人に全てを話してもいいのだろうか

今までのこの人の印象は悪いものではない、それでも敵対派閥なのは間違いない

そもそも敵対派閥などに拘る必要があるのか、同じ騎士であることには変わらない

「何か言えないような後ろめたいことでもあるのかね」

「フェリ先輩はそんなこと考えるわけないでしょ」

「お前は黙っていなさい」

ファブリス隊長がマリーを一括した

「今は言えません」

「それは何故かね」

「貴方が敵じゃないと私が思ったからです」

「どういう意味だ」

次の言葉を口にしようとした時に扉が開き

「なにを騒いでいるんだ」

バティスト顧問がそこにはいた

それを見てバティスト顧問にも話を聞こうとした時

「いやね、ただの親子喧嘩なんで、俺たちはこれで失礼します」

フォルカーが私とマリーを強引に外へ連出し、この場を離れた



「急にどうしたの」

「そうだよフォーさん、バティスト顧問にも聞くべきだよ」

フォルカーの息が荒く、額には汗をかいていた

こんなフォルカー見たことがない

「本当にどうしたの」

「あいつはやばい、あんな恐ろしいやつ始めて見た」

「やばいって、ただのおじいちゃんじゃないの」

「違う、あのジジイあの場で俺達全員を簡単に殺せた」

「すごく強いってこと」

「それだけじゃねえ、あえて俺にわかるように殺気を出していた」

「それってどういうこと」

「わかるわけないだろうが、だがあの場に居続けてたら俺たちは殺されていた」

ブレイズさんが言っていることが間違いないということが流石の私にもわかった

調査はここで打ち切りにして、部隊室に戻ることにした




「それで何を話しておったんだ。まさかお前ほどの男が執務中に本当に親子喧嘩をしていたわけではあるまい」

「いえ、たいしたことのない親子の会話がほとんどです。ただチャミュエルというものについて尋ねられましたが」

「そうか、親子の会話を邪魔したのなら悪いことをした」

「いえ、執務中にする話でもなかったので」





老人は1人で廊下を歩く

真ん中を歩いているはずなのに、誰も彼に声をかけることはない。それは気づかれていないのか、その表情が険しいことが所以か


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