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8話 海上から噴水の下へ

 海上から噴水の下へ

 

 


「やはり君か。何しに来たんだ?」


「あっ、珠樹のお兄さん。そんな言い方ないだろ? 僕は助けに来たんだ。お兄さん一人じゃ、さすがに手に余るだろうと思ってさ」


分かっていた。ただ聞いてみただけだ。そうは口に出さずに、忍びの少女、皐文が、入水口に何かを放り投げるのを見ていた。


「まあ、君たちからの情報だ。何か引っかかるなら来てもいいが、此方はすでに、3人の味方がいる。おそらく大丈夫だと思うが」


「う~ん、けどついて行くかな? 少し気になることがあるからね。さっきの人形とか」


「人形ってさっき君が放り投げたやつか? なんでそんな気になるもの投げたんだ?」


「うん、ただ、本当に人形が解らないけど、神奈にアレが変化しなかった場合、捨ててこいって言われているんだけど、あれ、人間の可能性があって、出来るだけ安全な場所に投げようかなって、後重かった」


皐文が重いというとは、それは何キロあるんだろうな。恐らく、40キロ以上はあるな。


「という事は、人間だといったが、圧縮保存されている人間か?」


「うーん、詳しくは分からないな。なんせ悪魔がらみだからね」


「成程、で、君魔力切れが近いだろう? 早くこの中に入ろうか」


入水口を指さす。なんせ、電の翼の勢いが弱まっているからだ。このままだと、海に落ちる。


「ありがとう、じゃあ行こうか」


自分は引き続き、浮遊魔法で、皐文は雷の翼から、落下傘に切り替えて、下りていく。しかし、途中で、


『飯野! 悪いけど急いで! こいつはヤバい!』


とヴィーナスから、念話が入る。自分は、少し浮力を下げて、


『どうした、どうヤバいんだ?」


『鬼よ! 5メートルほどある鬼が現れたわ』


「鬼ぃ?」


「ああ、やっぱりかー。お兄さん、着地任せるから、急いで降りよう」


隣で、皐文が落下傘を圧縮収納した。それほどの事のようだな。


『分かった急ぐ!』


そう念話でヴィーナスに伝えると、自身も、浮力をゼロにして、落ちていく。途中で、皐文をお姫様抱っこして、そのまま、重力のまま一直線に。

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