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比翼のインスタントサモナー  作者: 月読雨月
5章 戦いの末に
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6話 旧大阪海戦

松平現る




 次の日の昼、松平(舎弟)が追いついて来た。


「どうして置いて行ったんですか? 姉さん。まあそれはいいや、昨日の放送を見ました。アレについてはどう思いますか?」


「う~ん、ずーっと会いたかった人なんだ。だから、だから!すごく悩んでいるんだ。でも、でもさ、違うと思うんだ。世界を破壊するなんて、巻き戻して、新しい世界を作るなんて、歴史を紡いだ人たちに対する、いや、世界の人々への冒涜だよ」


「なら、敵対するんですか?」


「いいの~? 奈波ちゃん」


 たしかに、珠樹さんたちを助けるために、此処まで旅をしてきた。でも、今は、


「……うん、良いんだよ。それに世界の破壊なんて罪、珠樹さんに負わせたくないよ」


「なら、あたしとは敵になるね」


「え? 光ちゃんはそれでも、助けるつもりなの? 珠樹さんたち世界の敵になるんだよ? 本当の悪になるんだよ!?」


「ごめ~ん、嘘だよ~あたしは、今は、珠樹さんたちじゃなくて、奈波ちゃんに付いて行きたいんだよ~」


「そっか」


 すごく嬉しい、だから、僕は


「ありがとう」


 とこっそり言った。すると、さっきから黙っていたエルピスさんたちが、


「分かった、ならお主らが望まぬ限り、儂はゲートを許可しない」


「我もだ」


 ヴィーナスさんとサターンさんはそう約束してくれた。けど、次に声を上げたのは、


「自分は、妹たちを助けるためにここまで来たんだ、諦めるわけにはいかない」


 と飯野師匠が割って入った。


「でも、新世界を作るなんて、よくないよ」


「それでもだ。それに新世界は12年前の絡繰世界の続きになる。だからこそ、自分はその新世界に賭けたい」


「私は飯野を支持するわ。だって、此処の世界が存続するためには、サンが必要だもの」


 マーキュリーさんが、そう言う。それに続くように、


「拙者も飯野殿を支持する」


「儂も賛成する。儂は願いをかなえるだけ」


 ムーンさんとマーズさんまで賛成した。後はジュピターさんだけど、


「俺はそうだな、少し様子見だ」


「間を取るような発言ね」


 ヴィーナスさんが呆れながら、そう言った。


「だが、ヤな予感はしている。もしこの予感が当たったなら、ゲートを開けよう」


「しょうがない。では、今は開けないでいいわね」


「「「「「おう」」」」」


エルピスたちの会議は終了したみたい。じゃあ、


「僕たちは、今はゲートを開けてもらわず、珠樹さんたちに弓を引く形をとるよ」


「うん」


「おう」


 それにしても、来須さん起きてこないね。何故かこの船で寝ていたんだけど。


「じゃあ俺は仲間を探しに行くよ」


 そう言って、松平はどっか行った。




 旧大阪海戦




 その日の夜、どこから攻めてきてもいいように、あたしたちは戦艦の上で待ち構えていた。


『潜水艦の影を発見。大阪城あたりだわ』


「ならば、もう少しで接敵しそうだな。というか大阪城は残っておるのか」


 マーキュリーさんが潜水艦を発見してくれた。ちなみにマーキュリーさんは隣に浮かんでいる、駆逐艦に乗っている。そしてたしかにこの沈んだ世界に大阪城が残っているのは不思議。ジュピターさんの言う通りだ。


「儂が再建したのよ。だからとっておきが使えるけど」


「まあ使いたくないですよね」


 そっか、ヴィーナスさんが作り直したのか~。どうやって? そして、サターンさんが言った使いたくないとっておきって何だろう? そんでもって、潜水艦って事は、


「あの5人の中に潜水艦の機工持ちがいるんだね」


 あたしが思っていたことを、落ち込んでいるはずの、奈波ちゃんが言ってくれる。


「そうだね~。それはそうと、奈波ちゃんは戦える~?」


 少し沈黙、そして、


「……戦えるよ。だって、光ちゃんを死なせたくないもん」


「そっか~」


「さて、決意は良いのだが、いかようにするつもりだ? 駆逐艦で、潜水艦狩りはするとして、奴らは恐らく、大阪城にいるだろう。そこから、潜水艦を機工にて操作してるんだろう」


「なら接近するまでよ」


 ムーンさんの言葉に、ヴィーナスさんが答え、その隣で、サターンさんがやる気を出している。


「なら攻め込むのは、ヴィーナスとムーン、そしてジュピター任せるわ」


 と冷静に、マーズさんが指示を出す。


「のこりは、遊園地で、防衛戦よ。後、マーキュリーはあの潜水艦を落としなさい」


「分かったわ」


 迎撃態勢は整った。私たちは遊園地へと戻り、そこで戦いに備える。


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