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比翼のインスタントサモナー  作者: 月読雨月
3章 護衛任務
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4話 狙撃手?vs

狙撃手?vs




僕は、飯野師匠が下りたあたりに降下して、辺りを見渡すと、飯野師匠が、近くの等に向かって走っていくのと、念話で、

 

『こいつ等が追って来ている奴らだ』


と教えてくれたから、とりあえず聞いてみよう。


「師匠を付け回しているのって、君たちかな?」


「え、師匠? えっと、飯野って人の事をさしているのなら、そうね。でも危害を加えるつもりはないわよ」


「そうなのかい? と言いたいところだけど、これだけ執拗に付け回されていると、敵かと思うよね! それに、兎が行方不明になったのも君たちが原因だよね!」


とりあえず、先制攻撃。風のサモンエッグを上に投げて、風に当てて、風鳥を召喚。攻撃指令を出す。

よし、これで、敵の視線はこちらに向いた。このまま、此方に視線をくぎ付けにするよ!


『悪い、後ろにいる敵を不意打ちしたのだが、回避された。このまま自分もそちらに戻り、戦闘に入る』


「分かったよ。僕たちも空中から……って何? この圧は! 空に居るとやられる!」


ペガサスが命令を無視して地面に降りていくよ! でもこれで正解かも。とてもじゃないけど空に居れないよ。


「あたしは、あっちの機銃を出した人をやるよ~。奈波ちゃんは~、あっちの素早い人をやっつけて~」


「分かったよ。負けないでね」


「そっちこそ~」


こっちに向かって、走ってきている。女性を見据えて、上にサモンエッグを投げる。そして、全風鳥に、目の前の女性を攻撃する指令を出す。


「こんなもの!」


すべて、機銃で消された。なら! 今度は、金のサモンエッグ敵に向かって、全部投げつける。やっぱり! 全部機銃で、撃ち落そうと構えた。僕は土のサモンエッグを前に構え、魔力で地面をえぐり、そのまま土に魔力を込め吸収させる。


「ごぉおおおおおお」


よし、ゴーレムの召喚に成功したよ。銃撃からはこれで守ってもらえる。そして、金のサモンエッグからは、羊が現れているみたい。突撃しているのが見えるよ。


「え?」


金羊が斬られて、サモンエッグが戻ってきた。なんで、金でできている羊がいとも簡単に斬られているんだい! しかもこっちに距離を詰めてきている。ゴーレムは斬れないよね?


「ごぁああああああ」


「え?」


斬られちゃったよ! 逃げといてよかった。とりあえず、風と電気、火のサモンエッグで、召喚。って全部刀で斬られていく! 風鳥も、拾った木片に火をつけて、気流を乱して、構成できないようにされているし! 


「もらったぁ!」


しょうがない。ここは、明透を抜くしかない! これ、セコイ気がして嫌なんだけどね!


「くっ!」


これで、敵からは見えないはず! 多分ここから動かずに、動いたと思わせた方が、いいかも! なら、動かずに、


「まだ動いてない!」


え、なんでばれたんだ! とりあえず回避! 後ろに下がってみたけど、追いかけてくる! なんで、場所がばれているんだ? もしかして、足跡とかから計算している? なら、飛べば超低空なら大丈夫かも! 相手の右側を抜けるように、その上で刀で相手を斬りつける。でも、左側に向かって回避された。傷は負わせたけど、浅すぎる! でも傷は傷だ。そこをついて、サモンエッグで大量召喚だ! それでも、全部落とされる! どんだけ戦いになれているんだよ。でもここで、刀で斬りつければ……!


「そこ!」


くっ! なんで僕の方がダメージ受けているんだ! 刀にかすった! くそっ! あ、そうだあそこのドラム缶に魔力を込めて、サモンエッグで! 召喚! って白虎出てきた。


「厄介だよ! あの卵!」


よし、このまま白虎が追い詰めてくれている間に、後ろに回って、明透で!


「ストップだ! 奈波」


「何? もう少しで敵を倒せそうなんだけど!」


「雛もストップ! 和解できたのよ!」


白虎を飯野さんが、相手の前に黒いコートに黄色のマフラーをした少女が立ちはだかっている。けど、ここからなら……!


「ストップだよ~。奈波ちゃん」


「君もだよ。雛」


二人とも羽交い絞めにされた。


「まだ、まだやれるよ!」


「そうだ、そうだ。僕もやれるよ!」


けどこの怪力、振りほどけそうにないかも。


「まだやるなら、あたしが相手になるよ~」


「雛は僕が相手になるよ」


「ううううでも、まだ決着が」


「僕は、まだ……。分かったよ」


「ありがとう、二人とも」


「だ、大丈夫だよ。凄く疲れたけど」


「いいよ~。流石にきつかったけど~」


「なんで止めるの! もう少しで、もう少しで! 勝てそうなのに!」


おやー、相手さんはまだ戦う気満々だ。でも、勝てそうっていうのは、こっちだよね?


「え、僕のほうが有利だったよね? 白虎召喚して、もう少しで、倒せるかと」


あ、思わず言っちゃった。まあいいや、これで僕の強さはわかってくれるかな?


「あなたは、白虎に任して後ろに居たら、あたしの負けだったけど、あなたが前に出てきたことで勝機はあったんだよ」


「あなたじゃないよ! 僕は、奈波だよ! そんなことないよ、あそこで、後ろから攻撃が最適解だよ」


「んなことない。さっきの戦い、あれは悪手だったぞ」


そ、そんなぁ僕が負けているなんてぇ


「ごめんなさい、飯野師匠」


「「「「飯野?」」」」


あれ? 相手していた4人が飯野さんの名前に反応したよ。まあ追い回していたから、そりゃ知っているんだろうけど、なんで、皆、たしかそんな名前だったみたいな顔しているんだろう?


「ん? 確かに、自分の名前は飯野だが」


あ、そっか師匠は、たしか影が薄くて、認識がし辛いんだっけ? それでも、名前を憶えているっぽいから、師匠が驚いているんだね。


「って事は、あなたが私の探していた、飯野さんですね。私の師匠、福留のもとに飛ばしてほしいのだけともお願いできるかしら?」


「福留か、聞いたような聞いてないような? いつ自分の前に現れたとかわかるか?」


「4年前よ。4年前に、あなたのいた町に行って、そこで消息不明、そこにいた文に話を聞いたら、あなたが送ったって話を聞いたのだけれども」


「四年前……あ、あの他人の分身を作るやつか?」


「そうそう、その人よ!」


飯野さんは少し考えつつ、


「確かに、ゼロの世界に送ったな。だが、今送るわけにはいかないんだ。この魔術を使うのにかなり魔力を使うんだ。だから、此処の世界のエルピスを起こしてからでいいか?」


「それでいいわよ。って駄目よ! 私、何故か死の宣告を受けているのよ」


「どういう事だ? 呪い? 呪いか?」


「それが、未来演算機がそう計算したって話らしいんだ。たまに会う忍者の人が言ってたよ」


「ああ、皐文かな? だとすると、なんとか送ってやりたいのだが、それでも、こっちの事情を先行させたい。悪いな」


凄く彼女は考えているみたい。少したって、しょうがないと思ったみたいで、


「分かったわ。それでいいわよ。だけど絶対に、あっちの世界に送ってね!」


「ああ、約束しよう」


「じゃあ、この人任せたわ。私たちは、太陽神を探しに行かなくちゃいけないのよ」


「ああ、それなら、自分たちと目的地は一緒だな」


「へ?」


どういう事なんだろう? 僕たちが探しているのは、エルピスは太陽神と同じ場所にいるのかな?


「まず、太陽神を起こすには、エルピスを起こしておいたほうがいい、その理由だが、先ず、エルピスが寝ている場所が、太陽神のいる大陸の浮上システムを担っているからな、で、次に、太陽神が協力的でない場合、エルピスなら抑えられる……らしい」


自信ないんかーい。と言いかけて口をつぐむ。まあ、そうだよね、そんな神話的な者を抑えられる人なんて、いるとは思えないもん。


「なら、それでいいわよ」


「逆に、此処ぐらいなのだがな、大陸が浮上していない世界は」


「へー。で、あなたたちの目的は何なの?」


「エルピスを仲間に引き込みたい」


「なら競合しないのね」


なんか、飯野さんに睨みつけているけど、飯野さんは動じていないみたい。そのすぐ後に、安堵のため息っぽい物をついて、


「ああ、大丈夫だ。問題は、太陽神が暴れないかだが、まあこの世界の太陽神は人間に興味無いだろうから大丈夫だと思うのだが」


安心したみたい。けど、言われた言葉にまた反応して、


「え、興味ないならどう勧誘すればいいの?」


驚いている様だ。どうやって、勧誘するべきか悩んているみたいだね。


「簡単だ。世界の話を説けばいい」


「あ、世界には興味あるのね」


また安堵。ホッと息を入れて、


「まあな、で、自分たちとしては、エルピスを助けるまで協力しようと持ち掛けたいのだがどうだ?」


「いいわよ。ね、二人とも。そのほうが成功率高そうだものね」


「僕はいいけど」


「い、いいよ」


とりあえず、向こうは良さそう。なら此方の陣営を代表して、僕も一言、


「あ、いいんだ。なら僕も問題ないよ。それで行こう」


「あ、じゃあ僕が船を出すよ。とりあえず、海岸へ向かおう」


「「???」」


何処から、船を出すんだろう? あれかな? 大金持ちで、近くにクルーズ船でも持っているって事かな? 光も同じこと考えてそう。


そんなこんなで、海岸に着くと、


「この辺でいいかな? 機工抜錨!」


その言葉とともに、軍艦っぽい船が構築された。


「ナニコレ?」


「機工の力だよ」


紀光って聞こえたけど、多分漢字違いだと思う。そういえば、船を構築するときに手に持っていた、六角形の物があったけど、あれが機工かな? そんな事を考えつつ、船に乗り、出港した。

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