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3話 魔術による追跡

 魔術による追跡


「ちょ! あの子飛び降りちゃったよ! だ、大丈夫かな~?」


ここたしか、4階だよ~。魔術が使えない人が、飛び降りていい高さじゃないよね~。


「あれ、光。気がついてないの? あの子魔術を使えるわよ。無重力か、軽重力魔術、または、肉体軟化、衝撃緩和あたりを使って着地か、そのまま飛んでいくのか知らないけどね」


あ、音もなく着地して、何事も無かったかのように、つぶれる事もなく、よろける事もなく、走り出したわね~。それなら~、


「あたしたちも、追かける~?」


「まあ、ここを離れる事は賛成ね」


ベランダの柵を乗り越えて、あたしたちは落ちる。途中で、自身の背中から羽を生やし、減速して着地する。あたしはこれしかできないけど、ヴィーナスさんはすごいのよね~。衝撃緩和、浮遊魔術、軽重力何でもできるのだ~。

それはそうと、犬飼さんを追いかけないと~。足を前に出したら、ヴィーナスさんに襟首を引っ張られた。


「待ちなさい。もし、魔術に関係ない、例えば、剣道の稽古とかだと、どうするの? 迷惑をかけて、印象が悪くなるだけよ」


「あ、そっか」


 確かにそうだ。ここで、印象が悪くなるのは避けたい。まあ今も印象悪いだろうけど、これ以上悪くなると、一緒に旅に来てくれないかもしれない。


「儂に任せなさい。遠視はもう発動済みよ。成程、かなり急いでいるようね。あ、儂らの寝泊まりしようとしている公園に入っていったわよ」


あれ、なんで、ヴィーナスさんは黙ってしまったの? けどここで話しかけると、集中力が途切れそうだし~、ん? ヴィーナスさんいい顔している?


「成程、ここにこ奴は居たのね」


「何~? ヴィーナスさん、何か面白い物でも見つけたの~?」


「ええ、これは僥倖ね。よし、行くわよ!」


「ちょっと! 教えてよ~!」


ヴィーナスさんが走り出した。何事何事! ヴィーナスさん、基本落ち着いているのに、今やる気満々じゃないですかやだ~!


「急がないと儂の魔術が筒抜けなのよ」


「ヴィーナスさんの魔術行使がバレるなんてありえないんじゃ~」


「あいつなら見えるのよ」


ヴィーナスさんの魔力が感知できる人間なんてありえないはずなんだけど、あたしたちは一人の例外を知っている。もしかすると……。

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