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比翼のインスタントサモナー  作者: 月読雨月
2章 牢獄塔
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9話 ショートカット

9話 ショートカット




「お、話してたのね。なら出発を少し遅らせようかしら?」


ヴィーナスさんがニヤニヤしながらやって来た。というかよく見たらサターンさんと、マーキュリーさんも来ているし。


「あ、ごめんね~。今終わるよ~」


「僕が聞いたからなんだ。ごめんね」


「いいんだけどさ、出港までに終わるようにしといてほしかったわ」


「「え」」


時間を見ると、40分が過ぎていた。ん? 


「ってことは、ヴィーナス様は~、遅刻かな~?」


「いや、さっきからいらっしゃったぞ。汝らが気付かなかっただけだ」


うぐ! サターンさん厳しい顔をして言っている。怒っているよね?


「ヴィーナス様が目に入っていないとは許されないぞ。万死に値する」


「いや、儂は、いいんだけど。というか儂は影が薄いのだから、しょうがないんじゃないかしら」


「……それもそうですね。ヴィーナス様。汝らは、ヴィーナス様に感謝しろよ」


「「はい」」


 少しの間沈黙。気まずいかも……、なんか話したほうがいいかな? とか考えていると、ヴィーナスさんが、


「そういえば、サターンと、マーキュリーが行く先を調べて、軍艦への道をつけるって言っていたけど、どう? 上手くいった?」


「はっ、発見いたしました。大陸への海路をゆっくりと進んでおります」


「私が出した、潜水艦が見つけたわ。で、今は自動操舵で、追跡中よ」


「すでに、ショートカットを生成済みで、いつでもその潜水艦ひとっとびできます」


「ショートカットって、あの紀光さんの秘密の研究所にあった今の場所から別の場所へと飛ぶやつだよね? そんな簡単に作れるの?」


「我ならな。というか、我があ奴に教えたんだがな。だが、あ奴が作れたのは、10枚程度の様だがな。我なら、13年あったら、100枚以上は作れるな、しかも、未だ動かない場所にしか使えないようだな」


「へ、じゃあ~、珠樹さんたちが~、暗殺に向かった時に使っていたのは~?」


「あれは、我が作った即席の位置情報を使った、ショートカットだ。遠い場所の物をネットの位置情報だけで制作したんだ」


えげつなくない? どうやったんだろう? その能力があったら、乗り物とか要らなさそう。


「だが、計算とかが面倒なんだ。精密な立体地図があると、なんとかできるんだが、まあ、あの戦争のときは、元から、あの姉妹に頼んで、計算、地図の調達などしていたからな」


「あれ~、まるで、元からあの戦いに行くように仕組んでいたように聞こえるよ~」


「ああ悪いがその通りだ。っと、そろそろ、潜水する時間だ。そのタイミングで、ショートカットするぞ」


「え、え、え。あの戦いって、たしか、たしか、暗殺のときの話だよね。それが仕組まれていたって事?」


「いいから行くよ」


マーキュリーさんがぴしゃりと言う。僕と、光はヴィーナスさんと長宗我部さんに押されて、ショートカットの前に連れていかれ、そのままみんなでショートカットした。

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