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比翼のインスタントサモナー  作者: 月読雨月
2章 牢獄塔
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8話 友達

 友達




集合時間の30分前。僕と、光は港に早く来ていた。


「で、どうしたの~? 奈波ちゃん」


「えっと、あ、あのさ、僕が預かったサモンエッグ、半分持っていてほしいんだ」


僕は勇気を出して、思い切って言う。断られたらどうしよう。嫌がられたらどうしよう。拒否されたらどうしよう。そんなことで頭がいっぱいだ。だけど、どうしても持っていてほしい。そんな気持でもいっぱいなんだ。


「へ? なんで?」


「ああー!やっぱり駄目なんだ!」


「いや、だから何でかな~? あたしは~、別に、奈波ちゃんが持ってていいと思うんだけど~。だから、そこまで落ち込まないで~」


「え、あっそっか。訳を言ってなかったね」


頭から否定された訳ではないんだ、良かった


「そうだよ~」


「えっと、僕だけではこの量のサモンエッグ、一気に召喚しても使わないでしょ。だからさ、二人で分けて持っていたほうがいいかなって思ったんだ。後、友達だし、護身用として、でも、迷惑だったら……」


あ、光がすごい明るい顔になっていく。喜んでくれているんだね。


「わぁ! ありがとう! でも、サモンエッグはポーチに戻るから、分けて持つのには賛成だけど~、あたしとしては、拾って使うのもOK貰えると嬉しいな~」


「うん、いいよ。友達だもん!」


僕たちは二人でニコリと笑い。サモンエッグを半分渡した。内心断られるものだと思っていたから、すごくうれしいんだ。


「お、二人とも早いな、20分は前だぞ」


とフルフェイスのヘルメットを被った、長宗我部さんが来た。なんでこのタイミングで来るかなぁすごく恥ずかしいな。


「それはそうと、二人とも、距離を詰めるの早いな。仲良くなるのには、もう少し時間がかかると思ったんだけどな」


「あ~、それはね~奈波ちゃんが、距離詰めるの早いんだよ~」


「え! 僕友達作ったの今回が二人目だから分からなかったよ」


「あたしもそんなに友達作ったことないから分からないんだけどね~。けど、ここまでの道のりでそこまで仲良くなりたいって思ってもらえたならうれしいよ~」


「そうかお前も、そうだったな。行く先々で石を投げられ続けたからな。まあいいんじゃねえか。お前らが納得ならばな。それはそうと、こんだけ時間余らせて、何するつもりなんだ?」


僕はその問いに、恥ずかしがりながら、


「実は、光たちの旅の話を聞きたくて」


「いいよ~。あたしがたしか3歳のころから旅しているからね~後20分ぐらい、わけないよ~。まずは、珠樹さんたちに助けてもらった時の話だよ~」

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