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比翼のインスタントサモナー  作者: 月読雨月
2章 牢獄塔
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7話 3隻の船

 3隻の船




「私がマーキュリーよ。助けてくれてありがとう。ここの世界に思い入れもないのに使われるのはもう御免だわ!」


「とりあえず、我には謝ってもらいたいものなんだがな」


「っとサターンもいたのね。もしかして、13年前の話の事かしら」


「そうだ。あれのせいで、こっちは色々と大変だったんだ」


「それは申し訳ないとは思ってはいるのよ。でもあの時は、あっちの世界の事で一杯だったんだもの」


「まあ、エルピスとしてはそっちが正しいのかもな」


訳の分からない話をしているよ。何の話なんだろう?


「で、今回は手伝ってくれるのか」


「ええ、いいわよ。ただ」


「ただ、って何よ。儂の家の者の話が聞けないのかしら?」


「いえ、そういうわけでは、ただ単に、力になりたいから、力を取り戻したいのよ」


「と言うと?」


やっとここで僕は口を挟んだ。ちなみに、光は説得の疲れで、寝ている。


「今この監獄で使われている船は軍艦。そしてその所有者は私……のはずだったのに、私の所有権から3隻外れているのよ」


「どれくらいの船があなたの所有物なのかな」


「それは、帝国が保有していた船全てよ」


「は? 帝国?」


「あ、この時代には記録があまり残ってないんだったわね。昔、二度目の大戦があった頃のとある島国が保有していた艦艇すべてよ」


「なら、3隻程度どうでもいいんじゃ」


「それが、重要な船3隻なのよ」


「というと?」


「長門、赤城、大和。この三種よ。取り戻さないと、同型艦すら召喚出来ない」


「え~。その3隻なのね。結構辛いわね」


ヴィーナスさんが嫌そうな顔をしているね。


「え、そうなの? そんなに強い船なの?」


「そりゃもう、その当時は強い、沈まない。と言っても最後にはすべて沈んだのだけれどもね。本で読んだことない? もう仮想戦記扱いだけど、ミッドウェー海戦とか?」


「本苦手だから読んでないよ」


活字苦手なんだよね、漫画は大好きだけど。

そう答えると、マーキュリーさんは残念そうな顔をして、


「そうなのね。なら、今度読んでみて。漫画でもいいから。で、話を戻すけど、その3隻は、私が、いや私の演じた人物が乗っていた、当時最高戦力だったのよ。だから、何とか取り戻したいのよね」


演じた? どういう事? しかし、僕が発言する前に、


「では、手伝おうか」


「いいのかしら? でも、サターンって海の上では無力でないかしら?」


「ああ、だが、こいつらは強い」


「そうなのかしら? でも一人よりかはいいかもね。じゃあよろしく頼むわ」


なんか勝手に話が進んでいるような。まあ僕も助けたいから、その方向でいいんだけどね。今時間は、朝6時。旅に出てから、一日が経ったみたいだね。


「じゃあ、休憩をして、12時頃に、港に集合ね」


「港ってどこ?」


「あ、そうね。なら、あなたたちに、港の座標を送るわ。だからアドレスを教えて」


「うん、分かったよ」


こうして、僕たちはアドレスを交換。(光のアドレスはヴィーナスさんが教えた)そして、私たちは休憩に入った。

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