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比翼のインスタントサモナー  作者: 月読雨月
2章 牢獄塔
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6話 裏切り

 裏切り




「ふん! あなた達では役に立たないようですね」


「どういう事?」


「説明はしませんよ、ですが、今からの行動であなた達にもわかるでしょう」


そういうと、矯正監の後ろに立った補佐官だと思われる人は、矯正監に触れると、


「もう用済みです」


それだけ言うと、矯正監は、


「うがぁあああああ」


とうなり声を上げて、足から崩れ落ちた。


「な、何をする! アーム・ソーブル! 俺から生命力を……!」


「黙っていてください」


すごいエネルギーの塊が、目の前に現れた。本当に見て分かるようなエネルギー。それが僕たちと、敵を分ける様に光を放っているんだ。


「何このエネルギー! ここでも、肌がピリピリするよ!」


僕は少し離れているのに、かなりのエネルギーであることが分かるよ。そしてそのエネルギー弾が武備 光に向かって発射された。


「え?」


その声とともに、周りは光に飲み込まれた。


「み、見えない!」


眩しい! 目が開けてられない! う、うう、でも、少しずつ目が視界が戻ってきた。


「え、おじさんの壁?」


「何故邪魔するのですか! 矯正監殿」


「では、何故、俺か、ら、生命、力を、吸い取った」


「それは貴方はこの戦いで戦死していただくためです。ここで死んでもらわないと、私が出世できないでしょう?」


そう告げると、アーム・ソーブルと呼ばれた男は、矯正監に手をかざして、


「では、これ以上邪魔される前に、生命力を全てもらいますよ」


今だ! この隙に立て直し、魔力混入物でサモンエッグを使って召喚だね。しかしそう考えたのは僕だけのようで、


「させないよ~!」


光は、鋼鉄の手で、敵に襲い掛かる。あ、でもあの範囲だと、生命力が吸われる! なら僕も、サモンエッグで、物質を贄にする召喚で何とかしないと! 魔力を込めていない、風を生成。魔術で生成しているけど、魔力は込めていない風(イメージとしては、魔術で扇風機を作ってそれで風を送った)をサモンエッグに当て、風鳥を召喚。それをアームにけしかける。


「そんなショボい生物、私の敵では!」


直撃した。回避することもなく、防御することもなく、打ち消すこともなく。


「何故です! これは生物ではないのですか!」


……確かにどうなんだろう? 分からないから黙っとこ。


「今だよ! 光。矯正監を連れて離れて!」


「! うん! ありがと~」


風鳥に飛ばされたアームは、立ち上がり、此方を睨んでるみたい。飛ばされたと言っても、そこまで遠くには飛んでいないんだよね、その隙に光は矯正監を連れて走り出す。僕もそれを援護するために、風鳥を大量召喚。その間にペガサスも召喚する。そして、すべての風鳥にアームに対しての攻撃を命令。ペガサスには、光の救出を命令。


「痛いですね。先ずは、貴女から倒しましょうか」


あ、なんかロックオンされた。けどこのまま光を逃がす為には好機かも。でも、あの光線はどう防げばいいんだろう? とりあえず、木のサモンエッグに生命力を……あ、そうか! もしかすると木のサモンエッグなら! けどそのままでは危ない。ならば! 自分の生命力(血)を木のサモンエッグに注ぐ。サモンエッグで生命力を司るのはこれだけだから、これで使えるはず! そして出てくるのは盾、その盾の防御面に木のサモンエッグを埋め込んで! しかし、出てきたのは、


「うき?」


「猿?」


猿が出た。あれ? たしか手に持っていたら、武器が出るんじゃなかったっけ? まあいいや。猿さん、僕とアームの間に入って。僕はできる限り足に力を入れ、光線を待つ。そして飛んできた瞬間。大ジャンプ。それは猿に当たり、いや木のサモンエッグに当たると、それは吸収され、出てきたのは巨大な竜だった。


「ほう、また持ち主が変わったか。サモンエッグから召喚される者として挨拶しておこう。我は青龍。木のサモンエッグよって呼ばれる最強の神話生物だ」


 皆唖然としている。最初に動いたのは僕で、


「き、君は喋れるのかい?」


「ふむ、前の持ち主から何も聞いていないように見受ける。まあよい。我等、言葉を解する。しかし、話せるのは、我と同等、またはその一つ下の、神獣と幻想種のみ。だが、サモンエッグを飲み込めば、それ以下の者どもとも話せるようになるがな」


「え、これ呑み込むの? 無理だよ」


「前の持ち主は呑み込んでいたようだがな」


え、珠樹さんが! ……僕も呑み込もうかな? いや、飯野さんの可能性もあるし……。


「悩む……」


「どうでもいいが、早く我に命令を出さんか」


そこにやっとの思いで持ち直したようなアームが、


「ふ、ふん、そんな生き物、生命力を」


と手をかざすが、


「無駄だ!」


と、青龍は尻尾? でひと薙ぎした。その攻撃によって、アームは無力化した。と言うかのびた。


「ごめん、その今引っ叩いた人を倒してほしかったんだけど、もう大丈夫かな?」


「おお、そうか。では、止めを刺すとしよう」


「いや、いやいや、止めまで刺さなくていいよ」


「そうか、では、我は戻るとしよう」


それだけ言い残し、彼はサモンエッグに戻った。で、


「そのおじさんどうするの? ここに置いて行ったら、アームが目覚めたら殺されるよ?」


「そうだね~おじさんが、アームを殺すってことも考えられるもんね~」


 「じゃあ、おじさんを説得して、アームのほうは、ここで簀巻きにしておくかな」


「了解~」


こうして、光はおじさんを説得を開始。何とか説得するのに、5時間かかった。その間に僕たちは休息。その間に、マーキュリーを救出。囚人は全員牢に、そして、アームは簀巻きにした。

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