その後
亀の事件があってから十年後、俺は領地経営にまい進している。
母さんは事あるごとにスーパーパワーで物事を解決していく。
俺達の村はもはや人界最大の都市へと発展した。
「母さん、いつもありがとう」
「いいのよベネット。これくらいちょちょいのちょいよ」
「リゼおばーちゃん、遊んで~」
「ぶ~、リゼおばーちゃんはリューイと遊ぶの~!」
シャルロッテとの間に出来た息子、カール。ミカとの間に産まれた女の子、リューイ。どちらも五歳だ。
おばあちゃんの取り合いなんて、なんて可愛く育ったんだろう。
「こら、カール。お母さまが困ってるでしょう?ほどほどになさいな」
「奥様、いつもリューイをありがとうございます」
二十歳になったシャルはますます美人になっていく。
ミカもすっかりお母さんだ。今は商売を始めて、我が家どころか街の経済を回している。
「いいんでちゅよ、カールたん。リューイたん。いっちょに遊びましょうね。二人のためなら世界を敵に回してもいいでちゅよ~」
「笑えない冗談はやめてくれ。世界が滅びる」
「冗談じゃないわよ~」
「ただいま~、リゼ。ヒック。今日も酒が美味いぜ~」
父さんは世界を救った後も相変わらず酒浸りだ。
「あらアナタ。今日もイケメンね。こんな時間から飲んで、もう! ダメよ!」
「いいじゃないかリゼ。今日も綺麗だね」
「いや~ん、もうウフフ」
このバカップル夫婦は。そのうち弟か妹が出来るそうだ。母さんのお腹の中にもういるらしい。
「コンクレアス様、僕にもお慈悲を」
「ん、ムグルディ、ただいま」
父さんはわしゃわしゃとムグルディの頭を撫でる。
「にへへ~」
ミグルディとムグルディは我が家でメイドとして働いている。
ムグルディのお腹は大きく、もうすぐ産まれるそうだ。兄妹が増える。
「なんで僕まで働かなきゃならないんだ」
ミグルディは十年経っても文句を言いつつ働いている。
メイド部隊の統括であるローザも元気だし、ヘキサも毎日、母さんのお世話をしてくれる。
幸せな毎日だ。
兄妹が増えるといえば、パンサーとミライの子どもも先日産まれた。今現在、計十二匹いる。
「うにゃあ!マイケル!わたちの尻尾を噛むにゃ! 痛いにゃあ!」
「んふふ~、パンサー、来年はもっといっぱい産めるように頑張ろうにゃ~」
あんまり増やし過ぎないで欲しい。家の中が猫だらけだ。
そろそろ別館を作って猫屋敷にするべきか。悩ましい。
「ベネット~。抱っこにゃ~」
「はいはい。しょうがないなマルは~」
子猫は可愛いので扱いに困る。
「我参上!フハハハハ」
「リゼ~。お茶しに来たわよ。」
ミーアゴッズやドラゴノーラもこうしてたまに館に顔を出す。
騒がしいけど、楽しい。
ああ、なんて幸せで楽しい毎日なんだろう。
こんな日々がずっと続けばいい。
いや、続くように守っていくんだ。
「郵便で~す」
おや?物語を締めようとしてるところにお手紙が来ましたよ。
なになに。
ガンシャンドラ王が重体!
次期王位継承権があるカールを連れて王城に来い!?
これは!
「母さん、王様が大変だ!」
「フフフ、ついに孫が王様になるときが来たわね」
「不謹慎すぎるよ!?」
「行くわよベネット! 王都に!」
こうして俺達は権謀術数飛び交う王都へ向けて出発する。
きっと母さんがごり押しでカールを王様にしちゃうんだろうな。
大変だなぁ
お わ り
ここまで読んでいただき、誠にありがとうございます。
執筆はここでお終いですが、ベネット達はこれからもいろんな困難を乗り越えていくと思います。
お付き合いいただき、本当に感謝を。
可能ならば、☆評価をお願いします。切実です。




