26 お昼寝シャルちゃん
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ポカポカとしたある晴れた午後のことです。
「今日はとってもいいお天気ですわ。お花畑でお昼寝でもしましょう」
「わたちも一緒にお昼寝するにゃ~」
するとどこからかやってきた絨毯が『俺に乗りな』と主張します。
「いいんですの? ではお言葉に甘えて」
「言葉なんてないけど、ありがとにゃー」
シャルとパンサーは絨毯の上でスヤスヤと眠り始めました。
するとどうしたことでしょう。絨毯がフワフワと浮いていきます。
あらら、絨毯はお家から遠ざかっていきます。
どこへ行ってしまうのでしょう。
「あ、絨毯の上に可愛いお嬢さんが乗ってる! 下りられなくなったのかな!?助けなきゃ」
一人の青年が助けようと追っていきますが、絨毯はフワフワ飛んでいきます。
ザバッ
青年は川に足を取られて流されてしまいました。
それでも絨毯はフワフワ飛んでいきます。
「キャー! 誰か助けて! 」
盗賊に襲われている娘がいます。
フワフワ飛んでいる絨毯は機敏な動きで盗賊たちをバッタバッタとなぎ倒します。
「ありがとう絨毯さん!」
絨毯はお礼を無視してフワフワ飛んでいきます。
おや? 今度は子猫が風車小屋の屋根に降りられなくなってニャーニャー鳴いています。
絨毯はそっと子猫を降ろしてあげます。
絨毯は子猫のお礼も聞かず、フワフワ飛んでいきます。
「む。あれは! 我が絨毯! こんなところにいたのか! さあ、帰るぞ!」
元の持ち主である魔王が絨毯を見つけました。
ですが、高いところを飛んでいる絨毯は降りて来ません。ただフワフワ飛んでいきます。
「コラコラコラ、どこへいく! 帰ってこーい!」
魔王は頑張って追いかけますが、絨毯はフワフワ飛んでなかなか追いつけません。
ドボン
魔王は肥溜めに落ちました。
「クソー!」
はい、そこは肥溜めですから。
絨毯はただフワフワ飛んでいきます。
そうして絨毯はベネットの館に戻り、お花畑に着地します。
「ふぁー、良く寝た。ありがとう絨毯さん。よく眠れましたわ」
「よく寝たにゃ~」
いろんなことがあった事を、シャルとパンサーは知らないのでした。
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