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水曜日の彼女 2nd season  作者: 揣 仁希
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Prologue 水曜日の彼女

こんにちは。

作者の揣と申しますm(_ _)m


前作「水曜日の彼女」高校生編が無事に完結いたしましたので引き続き「水曜日の彼女2ndseason」をお送りします。


宜しくお願い致しますm(_ _)m



「皐月君、こっちの方が良くない?」

「え〜そうかなぁ?ちょっと派手じゃない?」

「少しくらい派手な方がいいのよ」

「う〜ん、じゃあそうしようかな」

ネクタイを手に取り僕の首に合わせてくれていた鈴羽にそう言って最初のネクタイと取り替えてもらう。


「それより鈴羽のほうは時間大丈夫?」

「へ〜きへ〜き、今日はちょっと遅れるって会長に言ってあるから」

いたずらっぽく笑って少し離れて僕を眺める鈴羽。


「うん、カッコいいよ」

「はは、ありがと」


僕にそう褒めてくれながら抱きつきちょっと伸びをして唇を重ねる最愛の彼女。


「でも知らなかったなぁ、最近の入学式って学校でするんじゃないんだね」

「そうよ、最近は特に多いわね。私のときだって武道館だったもの」


僕は全然知らなかったんだけど入学式は武道館でするらしい。

全く気にしてなかったから危うく普通に学校に行くところだった。


「誠くんに感謝しないとね」

「うん、ほんと感謝するよ」

誠くんというのは僕の部屋の2つ隣に引っ越してきた関西人の面白い同級生だ。

引っ越してきた日から何故か気が合い大学も同じということもあり最近ではすっかり古い友人みたいになっている。


「よしっと、じゃあそろそろ出かけようかな」

「うん、送って行ってあげるね」

「ありがと」


僕はそう言って何気なく部屋を振り返る。


2つ並んだソファ、テーブルに置かれた2つのマグカップ。

壁に掛けてある僕の服に寄り添うように掛かる鈴羽のビジネススーツ。


以前より明るい色に取り替えたカーテン。


壁のコルクボードに貼られた写真。

その中で笑う僕と鈴羽。


「どうかした?」

「ううん、何でもないよ」

先に玄関でヒールを履いていた鈴羽が不思議そうに僕に尋ねる。

「ちょっと実感してただけだから」

「ふふっ」

悪戯っぽく笑い玄関で一緒に改めて部屋をみる。


「私達の部屋……だからね」

「うん」


出逢ってから1年間色々なことがあったけどこうして2人でいられることに感謝して僕は鈴羽の手を取り部屋を出た。


ゆっくりと玄関のドアが閉まる。

ドアの正面には悪友のリョータが作ってくれたプレートがかかっている。



『さつき&すずは」


シルバーのプレートに丸い字で可愛らしく書かれた名前。

そんなプレートも初めは気恥ずかしかったけどもう随分と見慣れたように思う。


「ほら、皐月君。乗って」

「うん、ありがと」

鈴羽の愛車アルファに乗り入学式の会場へと向かう。


こうして僕と鈴羽の新しい一年が始まった。










お読み頂きありがとうございます\(//∇//)\


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