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モブな私としましては。  作者: ちょこ
田舎者の私としましては。
8/50

幕間

 --そこは月の光が届かない、暗く淀んだ場所だった。


 「さあ、準備は整った」


 周りに生物の気配はなく、自身を満足させる為だけにその言葉は紡がれていた。


 「怨みを晴らせるこの時をどんなに待ち焦がれたことか。全てを壊して壊して壊しつくしてやる」


 口を歪めて吐かれたそれは呪詛。

 狂気を交えた笑みは次第に肩を震わせ、腹の底を震わせる。


 「ふっ、ふふ、ふはははははははは! 存分に楽しませてくれ」


 空気を震わせたまま、その影は暗闇に消えた。








 その日、魔王軍が進軍を始めた。

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