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五十六杯目 ヤクザのようなお兄さんは心優しい人

優しいハート(心)が大切です。


カフェと家族に見守られながら子供達は元気に草原を駆け巡る。

今日はカフェでは家族dayを開催している。

家族のためにカフェを開放しているのだった。

家族に見守られながら、子供達は自由に鬼ごっこしたりなど遊んでいた。

すると鬼ごっこしていた一人の男の子が転んでしまう。

そして大泣きしてしまう。

すると一人のヤクザのようなお兄さんが急いで男の子に駆け寄るんだった。

「大丈夫か?ぼうず」

「うっ」

「痛かったか?」

「うん、痛かった」

「ちゃんと泣けて偉いじゃないか!」

「うっ」

「これでよしっと!気を付けろよ」

「うん。ありがとう。お兄ちゃん」

「ありがとうございました」

男の子のお母さんがお礼を言う。

「いや。たいしたことしてないんで」

そう言うとそのお兄さんはその場を去ってしまった。

やぐさのようなお兄さんかと思ったけど心優しい人なんだと感心してしまった。また来てくれるのかな?

そんな風に思っていたら数日後、そのお兄さんがやって来た。

「ちわ」

「いらっしゃいませ。お好きな席にどうぞ」

「ありがとうな。悪いが冷たいお茶を頼むわ」

「かしこまりました。少々お待ち下さい」

「わりーな」

「いえいえ」


「お待たせしました。冷たいお茶になります」

「ありがとうな」

「いえいえ。ゆっくりしていってくださいね」

そう言ってその男性の元を去るのだった。

しばらくしてご婦人がやって来た。

すると男性を見つけて声をかけていた。

「あら?辰郎くんじゃない!」

「ばあさん。元気だったか?」

「私はいつも元気だよ!あ、そうだ!この前、孫のおもちゃを直してくれてありがとうね」

「たいしたことしてねーよ。あまりにもぼうずが泣くからやっただけだ。」

「でもありがとうね!これ、リンゴなんだけど良かったら持ってて」

「いらねーよ。でもちょっとリンゴが食べたかったから今日は貰っといてやるよ」

「ありがとう」

「・・・・・」

そう言ってご婦人は満足そうに笑う。

辰郎さんは照れくさそうにそっぽを向くのだった。

「あきらちゃん。これ、リンゴなんだけど良かったら持ってて」

「ありがとうございます。今度、何か作りますね」

「ありがとう」

「おいおい!ばあさん!そんなに量だと姉ちゃんが困るだろ?もうちょっと考えてやれよ!減らすとか」

「あぁ。そうね。ごめんなさいね」

「いえいえ」

そう言われたご婦人はリンゴの量を減らしてくれた。

ご婦人が帰ると私は辰郎さんに声をかけた。

「ありがとうございました。辰郎さん」

「何が?」

「私の気持ちを代弁してくださって」

「姉ちゃんも変わってるな」

「えっ?」

「俺のような人間には関わりたくないっていうのが普通だぜ?なのにさっきのばあさんみたいに関わろうとしてくれる。不思議だぜ!そんな人間は!」

「そうでしょうか?」

「えっ?」

「人それぞれ個性っていうのがありますから私は不思議だとは思いませんよ!だって辰郎さんも大切な個性の一人なんですから」

「・・・・あはは」

「なんですか?」

「いや、姉ちゃん。面白いな!」

「あ、ありがとうございます」

「あんたの名前、たしかあきらって名前だっけ?」

「はい、そうです」

「覚えておいてやるよ!じゃあな!」

「またお越し下さい」

そう言うと辰郎さんは手を振って帰っていった。

今日もまた素敵なお客さまが増えました。




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