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五十杯目 香織の心配!モテる彼氏!

素敵すぎて心配しちゃうよ!


「皇本さーん!」

「はい。少々お待ちください」

「皇本さーん!こっちもお願い」

「はい」

カフェは姉さんのコーヒーと皇本さんの噂を聞きつけてやってくるお客様が増えて繁盛しており、ファンも多くなった。

でも香織は心配そうに皇本さんを見つめていた。

今日は綺麗な女性客が多い。

皆、皇本さん狙いなんだろうなと感じながら。

「お待たせしました。コーヒーになります」

「ありがとう。皇本さんって休みとかどうしてるの?」

女性客が皇本さんに質問する。

「そうですね。音楽を聞いたり、ラテアートの勉強をしてますね」

皇本さんも丁寧に答える。

「皇本さんのラテアートは素敵よね。皇本さんも素敵だけど」

「ありがとうございます。ではごゆっくり」

「ありがとう」

そう言って皇本さんは次のお客様のもとに向かう。

次のお客様も二人組の女性だった。

「ご注文は何になさいますか?」

「注文は皇本さんで!」

「キャー!大胆!」

「まいったな。お客様!男にそういう言葉は軽々しく言うものではありませんよ。私だったからよかったものを」

「ごめんなさい。だって皇本さんがかっこよすぎるのがいけないのよ」

「そうそう」

「あはは。それは失礼しました。ご注文は?」

「それじゃ。皇本さんのラテアートを2つお願いします」

「かしこまりました。少々、お時間がかかりますが宜しいでしょうか?」

「はい」

「かしこまりました。少々お待ちください」

香織は目で皇本さんを追いかけることしか出来なかった。

「はぁー」

香織はため息をつきながらコーヒーをかき混ぜる。

駄目!女性客と皇本さんを見るたびに余計に不安や心配になる。

見ないようにしないと頑張るがやはり気になってしまうのだった。

また皇本さんが女性客と話をしている。

嫌な女だな。私。

もっと心の広い女になりたいな。

「香織さん」

私を呼ぶ声が聞こえる。

「んっ?うわ!」

そこには他の女性客の接客を終えた皇本さんの姿があった。

「驚かせてしまってすみません。大丈夫ですか?」

「は、はい。大丈夫です」

「良かった」

「あの」

「んっ?」

「ありがとうございます。わざわざ来てくださって」

「お礼なんていいのに。来たくて来たんですから」

すると皇本さんは小声で次のような事を言った。

「もっと話がしたいから閉店してもカフェにいて」

私はその言葉にドキッとしたが「はい」と答えるのだった。

すると彼はニコッと笑い、また持ち場に戻るのだった。

もしかして私の気持ちを察してくれたのかな?

なんて考えながら私は閉店時間までゆったりと過ごすのだった。

そして閉店となり、二人きりになる。

「今日はごめん。忙しくて」

「いいえ。お疲れなのにこうしてお時間をとっていただけて。1日、お疲れ様でした」

「ありがとう。それにしても香織さんの顔を見ると疲れがとれるし、なんだか落ち着く」

「あ、ありがとうございます。私もそうです」

「ありがとう。でも嘘、言わなくていいんだよ。本当は不安だったり、心配だったんじゃない?」

「えっ?分かっちゃいますか」

「分かるよ!私もそうだから」

「えっ?」

「もし、私が香織さんと同じ立場だったら不安にも心配にもなる」

「皇本さん」

「でも不安や心配には思わないで。私の目には香織さんしか写ってないから」

「私しか写ってない?」

「そう」

「ありがとうございます」

「提案なんだけどそろそろ下の名前で呼んでもらえると嬉しいな」

「えっ?あ!ご、ごめんなさい。そ、そうですよね。幸、幸司さん」

「んっ?」

「あの・・・好きです。ずっと好きです。だから側にいてください」

「もう。可愛いな。いいよ。でも側にいるだけじゃ足りない」

「えっ?」

「キスしてもいいかな?」

「キ、キス!?待ってください。心の準備が」

「いや。待ってない。」

「えっ!?いや、ちょっと」

「香織」

「ん!」

私は目をぎゅっと瞑ってしまう。

すると彼がキスをしてくれたのは唇ではなく、おでこだった。

「えっ?ど、どうして?」

私は驚きのあまり、目を開けるのだった。

「今はこれで満足かな!ごめんね。意地悪して」

「か、からかったんですね!もう!幸司さんの意地悪!」

「あはは」

「もう・・・うふふ」

「どうしたの?」

「内緒です」

本当は凄く不安や心配はしたけど幸司さんの言葉で少しは気持ちが楽になった。

幸司さんって不思議な男性だと感じるのだった。


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