三十六杯目 マスターの提案!
ふっとした瞬間、いいアイデアやいい提案が思いつく。
2月も下旬に入るがまだ寒い日が続く。
ランチの営業が終了し、私達は休憩をとりつつ、紅茶を飲んでいた。
のどかなティータイム。
ふと耳を澄ませると小鳥の声が聞こえてくる。
そんな穏やか時間を過ごしているとマスターが突然、やって来た。
「今、大丈夫かな?」
「あら。マスターじゃない!どうしたの?」
「実はこどもフェアについて提案があるんだけど」
「あら!そうなの!」
「うん」
「とりあえず座って今、紅茶をいれるから」
「ママ、ありがとう!」
そう言ってマスターが座り、ママは紅茶をいれに行く。
マスターの顔はいつものマスターの感じではなかった。
「マスター、お待たせ!」
ママが紅茶を持ってきてマスターの分を入れる。
「頂きます」
「それで何があったの?」
「実は・・・こどもフェアでバルーンアートもやってみない?」
「えっ?」
「この記事を見てほしくて」
マスターが私達に記事を見せてくれた。
「えっと・・・バルーンアートの魔術師!勝美&粋島。期待の大道芸人!」
皇本さんが記事のタイトルを言う。
「この記事がどうしたの?」
「実は、この二人なんだけどどこかで見たことがないかな?」
「えっ?も、もしかして!」
「そう。こども食堂に通っていた子達なんだよ!」
「あら!やっぱり!立派になったわね」
「うん!実は連絡をもらってこどもフェアでバルーンアートショーをやりたいってオファーが来てて!近いうちにこの街に来てくれるって話がきた。」
「わざわざこどもフェアのために来てくれるの!それは有り難い話ね」
「そうなんだよ。俺も嬉しくてね!」
「うんうん」
「バルーンアートショーとバルーンアートを作ろうだけだからそんなに場所をとらないから・・・どうだろう?」
「マスターがやりたいことは私もやりたいことだから」
「ママ」
「ママ、ありがとう」
「それとね。こどもフェアの前に一度見てほしいんだって」
「そうなの!そうね・・・いつでも大丈夫よ!」
「だったら三日後でもいいかな?それしか予定が合わないから」
「分かったわ!」
「ありがとう!そしたら連絡しておくね」
「宜しくお願いします」
「こちらこそ。じゃ。お邪魔したね。俺はカフェに戻るよ」
「マスター。ありがとうね!わざわざ来てもらって」
「いいんだよ。じゃ、また三日後に!」
「待ってるわ」
そう言ってマスターは行ってしまった。
「大がかりになりそうですね」
「そうね!ごめんね。二人とも勝手に話を進めて」
「いえいえ。そんな。私たちはマスターやママについていくだけです」
「そうです」
「まぁ。二人ともありがとう!」
「さぁ。三日後に向けて色々準備しないとね!陽子さんも雅樹さんも招待しないとね!二人とも頼んだわよ!」
「はい」
私達は心を一つにするのだった。




