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三十四杯目 ラテアートのお披露目会!



今日はいよいよ皇本さんのラテアートのお披露目会!

新作メニューが誕生したときは必ず行っているイベントだ!

カフェの外では噂を聞きつけてやってきたお客さんが並んでいる。

皇本さんの様子を見てみると緊張しているのかいつもより笑顔が少ない。

余裕がないと感じる。

私もどう言葉をかけたらいいのか分からない。

へたなことは言えない。

どうしようと悩んでいるとママが話しかけてくれる。

「あきらちゃんまで笑顔がないわよ!どうしたの?」

「あ、ママ。すみません」

「大丈夫?」

「大丈夫です。ただ皇本さんが心配で」

「そうだったの。あきらちゃんは優しいわね」

「いいえ」

「大丈夫!こうちゃんなら出来るわよ!あきらちゃんも信じてあげて」

「信じる?」

「私達が信じてあげないとこうちゃんがますます不安になるわよ!だから信じるの!」

「ママ・・・そうですよね!私も信じます」

「そう!それでこそいつものあきらちゃんよ!」

「はい」

私は勇気をもって皇本さんのところに行く。

「大丈夫ですか?」

「あきらさん」

「私は皇本さんを支えます。だから無理しないで下さいね。私は皇本さんの努力を知っていますから」

「・・・」

「それに皇本さんのラテアート、私は大好きです!だから大丈夫です」

「あきらさん」

「今日を楽しみましょう」

私は彼の手を優しく握るのだった。

すると皇本さんも優しく握り返してくれる。

少しでも落ち着いてくれるといいな。

「あきらさん」

「はい」

「優しい言葉、胸に響きました。今日を楽しんで頑張ります」

「皇本さん」

「僕に力をください」

「はい」

「いい笑顔よ!こうちゃん、あきらちゃん」

「さて!こうちゃんもあきらちゃんも笑顔になったところでカフェを開けますか!」

「はい」

「開けるわね。お待たせしました。どうぞ」

「いらっしゃいませ。今日はお披露目会にきていただき、ありがとうございます」

「今日は楽しませてもらうわね」

「はい。楽しんでください」

「お好きな席にどうぞ」

お客様全員に挨拶を終えると接客に入る。

「こちらが新作のラテアートのメニューになります」

「へえー。いろんな種類があっておしゃれだね」

「ありがとうございます。」

「君が作るのかい?」

「はい」

「若いのにやるね!だったらこの時計のラテアートをもらおうか」

「ありがとうございます。多少、お時間がかかりますが宜しいでしょうか?」

「かまわないよ」

「少々お待ちください。あきらさん!」

「はい」

「あと宜しくお願いします」

「分かりました」

皇本さんがカウンターに向かって準備をする。

私はメニューを次々配っていく。

「あきらちゃん」

「はい」

次々注文が入り、滑り出しは良さそうだ。

「あきらさん!時計のラテアート出来ました。」

「はい。ハートと時計の注文が入りました」

「分かりました。これ、お願いします」

「はい」

「熱いので気を付けてください」

「はい」

「お待たせしました。時計のラテアートになります」

「ありがとう!これは見事だ!」

「ありがとうございます。ごゆっくり」

「あきらさん!ハートと時計のラテアートできました」

「ありがとうございます」

「お待たせしました。ハートと時計のラテアートです」

「可愛い!写真、撮ろう!」

「そうしよう」

自然とお客様同士の話が弾む。良かった!上手くいってる!

この調子ならうまくいきそうだ。

皇本さんがラテアートを作り、私が接客をする。まるで一致団結した気持ちだ!

「あきらちゃん、お会計頼むよ!」

「はい」

「彼にも声をかけてくれる?」

「皇本さん」

「はーい」

「きょうはありがとう!素晴らしいお披露目会だったよ!また飲みに行くね」

「ありがとうございました」

そう言ってお客様をお見送りするのだった。

それから注文が入り、私も皇本さんも忙しくなるのだった。

ラテアートは飛ぶように注文されていく。とても嬉しい響きだ!

私達は必死になるのだった。

そして最後の注文が入ってようやく光が見えてきた。

私達はラストスパートをかける。

「あきらさん!」

「これが最後のハトのラテアートです」

「わかりました。お待たせしました。ハトのラテアートになります」

「ありがとう」

無事にお披露目会は終了したのだった。

残っているお客さんに皇本さんが挨拶し、お開きになる。

最後はお客様と握手を交わし、言葉も交わすのだった。

そしてカフェを閉めるのだった。

「お疲れ様!ふたりともよくやったわ!」

「ありがとうございます」

「子どもフェア、こうちゃんのラテアートを出そう!」

「本当ですか!」

「本当よ!」

「ありがとうございます」

「今日はいいお披露目会だった。二人ともありがとう」

「こちらこそ、ありがとうございます」

「明日はカフェはお休みね!」

「えっ?」

「お祝いしましょう!」

「いいですね!やりましょう!皇本さん」

「はい」

「よーし!ママ、はりきって作るわよ!」

そうしてお披露目会は無事に終わり、私達は成功を共に味わったのだった。















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