二十八杯目 企画を考えよう!
何かを生み出すのは難しい。
今日はカフェはお休み。
でもママから連絡をもらい、「カフェに来てほしい」と言われた。
私は電話をもらい、急いでカフェに駆け付けるのだった。
カフェに着くとママが難しい顔で紙を睨んでいた。
いったいどうしたんだろう?
心配になった私はママに声をかけた。
「ママ、どうしたんですか?」
「あきらちゃん、来てくれたのね!」
「?」
「実はね・・・・・」
ママが事情を話してくれた。
「つまり、新しい企画を考えているってことですね!」
「そうなのよ!なかなかいい案が出なくて困っていたのよ!」
「そうだったんですね」
「だからあきらちゃんに来てもらったの!」
「お役に立てるか分かりませんが頑張ります」
「あきらちゃん、ありがとう!」
そうして新しい企画を考えるのだった。
考える事、二時間。私たちは紙に案を書いていく。
「ホワイトデーフェア。ひなまつりフェア。ダメね!これじゃ普通すぎる!」
「なかなか難しいですね!」
「あきらちゃん、ごめんね!せっかくのお休みなのに」
「私は大丈夫です!」
「本当?」
「はい」
「そう?ありがとう。ちょっと休憩しましょう!良い紅茶が手に入ったの!」
「本当ですか?」
「ちょっと待っててね!」
ママはそう言うと紅茶をいれにいった。
私はママを喜ばせたいと思い、紙を睨みながら必死に考えるのだった。
「お待たせ、あきらちゃん!紅茶持ってきたわよ!」
「ありがとうございます」
「マロン風味の紅茶よ!」
「いただきます。うーん、おいしい!」
「おいしいでしょ!」
「はい」
「あきらちゃんの笑顔が見られて良かった!」
「ママ」
私はその言葉にじーんと来てしまう。
こんなママだからこそ力になりたいって思ってしまう。
私はママが好きなんだ。
「あきらちゃん、何かいい案が出た?」
「いい案かどうか分からないんですがこれはどうでしょうか?」
「こどもフェア?」
「はい。子どもの向けのフェアです。絵本の読み聞かせなどを考えています。」
「どうしてこどもフェア?」
「子ども達の笑顔が見たいんです。ここにくる子はカフェに遠慮して行儀よくしてくれます。でもなんか違うなと思って!子ども達が喜んでくれるカフェがあってもいいかなって思ったんです」
「あきらちゃんならそう言うと思ったわ」
「えっ?」
「こどもフェア、いいじゃない!ママは賛成よ!」
「ママ。でも大がかりになるんで人数が・・・・」
「それは大丈夫!」
「えっ?」
「出てきて」
「ハロー!」
「!?」
「ちょっとよっちゃん、まっちゃん!もうちょっと普通に出てきてよ!びっくりさせすぎ!」
「ママ、ごめん」
「ごめんなさい」
「あの、ママ。こちらの方たちは」
「マスターの友人でこども食堂の・・・」
「陽子よ!宜しくね!」
「雅樹です。宜しく!」
「よ、よろしくお願いします。あきらです。」
「緊張させてごめんね!」
「い、いえ。あのこども食堂って?」
「私達、マスターのカフェを使って子ども達とその親が楽しく食事ができるように活動してるの」
「素敵な活動ですね!」
「ありがとう!あきらちゃんってやっぱり素敵な人ね!」
「えっ?」
「実は僕たち、あきらちゃんの話を聞いていたんだ」
「えっ!」
「子ども達の事をそこまで考えてくれる人はなかなかいないからね。感動した。」
「ありがとうございます」
「そんなあきらちゃんだから協力したいと思って来たの!」
「陽子さん」
「雅樹さん」
「あきらちゃんの企画、かならず成功させるわね!」
「僕も力になるよ!」
「ありがとうございます」
「良かったわね!あきらちゃん」
「はい」
そうして四人で力を合わせて企画を掘り下げる。
「読み聞かせをやりたいならここのペースが使えるね!」
「手遊びもやってもいいんじゃない?」
色々掘り下げると次々と出てくる。
話し合いは夜までかかった。
「よーし!これぐらいでいいんじゃないかしら」
「そうだね!さすがに疲れた!」
「ありがとうございます。陽子さん、雅樹さん」
「こちらこそ!」
「お二人は息ぴったりですね」
「お互いに良きパートナ-だからね」
「いいですね!素敵です」
「ありがとう」
「はーい。お待たせ。トマト鍋出来たわよ!みんなで食べましょう!」
「はーい」
四人で鍋を囲む。
「いただきます」
その鍋はとてもおいしかった。




