清次郎宅 部屋にて
……すいません。
もうホンットスイマセン。
旅に出ていました調子こいてました四次元をエンジョイしていました
修行のたびに出たいたことにしてください…
描き方少し変わります
本当にゴメンナサイ
これから頑張っていきます
ぶどうといちこ。
スイーティーラジオ。
一見アホそうでくだらなそうな名前のこのラジオ番組。
だが、男女差別なく、幅広い年齢層から支持を受けているこのラジオ番組を和樹は知らない筈もなかった。
「な、なんでこんな所にあのいちごって奴が居るんだよ…!?」
「あれ、和樹お前知ってたの? 意外だな〜」
「あっちの方が意外すぎじゃボケェ!!」
「あっはは〜♪」
「で、どうしてあんな子がいるんだよ」
「まあそれは後に語るとして…コーヒーでも飲みな?」
「………」
話題のいちごという彼女に運ばれたコーヒーを啜りながら、和樹は改めて彼女を観察する。
現在は何も知らないリツとアクリと共にテレビに向かってゲームをしている。
通常より大きいテレビからは激しい音が聞こえてくることから、格闘か何かの勝負モノだと分かる。
慣れないゲームと向き合い、ひっさにボタン操作を頑張っているリツに一瞬和まされるが、和樹は我に返り、改めて彼女を観察する。
見た目から年齢は和樹達と同じくらい。
髪は桃色で染めているかヅラを被っており、横から赤いリボンで縛った長い髪が両方から垂れている。
目の色も髪と同じで桃…もう少し濃いピンクでこれはカラコンを入れていることが分かる。
顔立ちは日本人で、結果コスプレ少女との結論が出た。
「……もう一度聞いてやる。あのこは何だ?」
血管の浮かんだ拳を見せながら、和輝は清次郎に問い掛ける。
「あの子はね、ウチのアルバイトさん」
「はぁ?」
「だから、お金貯めたい。バイトしたい。時給良いトコ。金持ちんトコ。ココ。バイト。メイド。OK? 理解した?」
「…微妙なところだ」
「あらそう」
清次郎は静かにコーヒーロを啜る。
和輝はそれを見て、リツ達の方に目を向けながら再びコーヒーのカップを口に運んだ。