最初の笑顔
―――――――ちっくそ! マジかわえー! どうすんだ俺!?
和輝は、白い天使に顔をそ向けて真っ赤になっていた
―――――――どーすんだよ俺、これでもロリコンとかそーゆんじゃねえぞ!?
頭に大量の疑問を浮かべ、悶える
こんなにも純粋な笑顔を見たことが無いのだろう
彼に向けられる笑顔はいつも具合を伺っているような・・・気を損ねないよううにしている笑顔だった
何の裏も無いただ心から笑っているそんな笑顔が眩しかった
もちろん和輝にもこんなにも純粋な笑顔をしたことが無かっただろう
「あ・・・・あの・・・・」
何かを心配したように白い天使は顔を覗き込もうとしてくる
さっきから頭を抱えてなにやら呟いている和輝が事実だが異常だと思ったのだろう
「あ、いや、大丈夫だから」
和輝は慌てて笑顔を向ける
もちろんまだ顔は火照っているが・・・
「・・・・・・・・・?」
――――――――そーいやぁ・・・・・・・・
「君、名前なんてーの?」
「え?」
いきなり話題を変えられて自分に投げかけられた言葉に今度はリツは顔を赤に染める
「もう一人の黒い子の方はさっき分かったけど・・・君の名前はまだ知らないから・・・・」
「あ・・・・」
もうこれでもかああ! と、いうくらいに顔を真っ赤に染め、次の言葉を紡ぎ出す
「あ・・・あたしの名前は・・・・な・・まえはリツです!」
涙を瞳にいっぱい溜め込み幸せそうに自分の名前を名乗る
それにまた和輝は頬を染め、満面というわけではないが純粋な笑顔を浮かべる
「そっか・・・これからいつまでなるか分かんないけど宜しくね」
「は・・・はいっ!」
2人の純粋な笑顔がそこの部屋だけをとても温かく包み込んだ