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プロローグ
〜落下一時間前〜
大きなひつじ雲の上で二人の天子が騒いでいる
「う〜〜〜・・・またあの人告白されてる・・・・・」
小さな真っ白な羽をつけて天使は雲と雲の間から下を眺めてそう呟く
「そんなに気になんなら行けばいいじゃん!!」
もう一人の、小さな黒い羽根を持つ天使がイライラしたように白い天使に怒鳴る
それに怯えたように・・・
「だって・・・だって・・・・・そんなことしたら女神様に怒られちゃうよお・・・」
目に涙を浮かばせ、黒い天使に反論する
それにまた苛つかせ、今度はこぶしを軽く握り何度もぶつける
「リツ!!そんなんだから落ちこぼれ呼ばわりされるんだよ!!」
「だってだって!!アリクちゃんがいつもいじめるから悪いんだよ!!」
「おまっ・・・!!それはお前が―――――――」
いつも通りの喧嘩のようなことをして、時間が流れていく――――――――――――