第5話 ベタでもハマるもんはハマる
第5話です!
葉月が帰ったあと俺は『Lost Again』のDVDを見始めた
予習しといてと言われて渡されたものだ
さらわれた姫を勇者が仲間と共に助けに行くというベタなストーリーだったのたが予想外にもめちゃくちゃ面白い
続きが気になってどんどん見てしまう
結果、1日で全話見てしまった
「あの姫の格好なら葉月に似合いそうだな」
姫のコスプレをした葉月は確実に可愛いだろう
勇者のコスプレもアニメを見たあとだとなかなか良いものに思えてきた
コスフェスなんてもちろん行ったことのない俺はいつの間にかコスフェスが楽しみになっていた
次の日、衣装合わせをするためにまた葉月がうちにやってきた
俺の部屋に入ると葉月は自分の分の衣装を出し始めた
「これがユリアちゃんコス!再現率半端ないでしょ」
どこか自慢気な葉月
確かにアニメでユリアの服そのものだ
ちなみにユリアとは姫の名前
「確かに…こういう衣装ってどこで買ってんだ?」
「手作りだよ~」
裁縫とかできたのか
一番最初にそこに驚いた
手作りでこの再現率はすごい
「すごいな…。もしかして俺のも?」
「もちろん!」
勇者の衣装まで…
葉月にこんな才能があったなんて知らなかった
「タカちゃんタクトの衣装着てみてよ」
俺はタクトの衣装を手に取ると着替えを始める
タクトとは勇者の名前だ
葉月は男が着替えてるというのに恥じらう様子もまったくない
そんなに男として意識されてないのだろうか…
男として悲しいぞ
「あのー…葉月?着替えてるですけど」
「あ、わたしのことは気にしなくていいよ~」
気にしないとか無理に決まってんだろ!!
俺は葉月を部屋から追い出した
なんでって顔してたけどさすがに察してほしいもんだ
「入っていいぞ」
着替えが終わり再び葉月を部屋に入れた
「なんで追い出すの~。タカちゃんひどっ…」
タクトのコスプレをした俺を見た瞬間葉月は固まってしまった
「やっぱり変か?コスプレとかしたことないからよくわかんないんだけど」
固まるほどお気に召さなかったのだろうか
「…ん……ト…だよ」
「え?」
「あんたタクトだよ!!」
いや、それはさすがにちげぇよ
2次元からこんにちははさすがにできないって
葉月は俺を見て大きな目をキラキラと輝かせていた
こんなに喜んでもらえるならたまにはこういうのも悪くないなんて思ってしまった
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